
TEXT : Ryo Tsutsui (EDEN / Weekend Warriorz)
ただサンチアゴに着くと空港からして普段とは違った。 飛行機からバスに乗ってターミナルビルに向かう。 そして待機。ターミナルビルの一部が崩れて通常の手続きがおこなえないのだ。 炎天下の中、意識が遠のきそうになるほど待たされ、やっとのことで係員に誘導され、空港の脇から外へ向かう。張られたネットの一部分が破いてあってそこから皆が出て行く、、、そう、空港機能がやっと動き出したばかり、あくまで仮設状態だ。 | |
![]() |
![]() |
混雑してるバス乗り場を避けて、乗り合いタクシーを拾いサンチアゴへと向かう。 サンチアゴへ向かう高速道路もところどころ裂けて穴が開いていて、その上に板が渡してある状態だ。 ただし、とても天気がいいことも手伝ってそれほどの悲壮感はない。 むしろ僕は地元のラジオを聴きながら、アンデス山脈をかなたに眺めながらのドライブを楽しんでさえいた。 そしていよいよ首都サンチアゴに到着。 トンネルをくぐって外にでるとそこはサンチアゴ。僕の第一印象は「なんて綺麗な街なんだ」というもの、キリスト教の影響を色濃く感じさせる建築物に何処とないラテンの雰囲気、たっぷりの緑と、褐色の肌のサンチアゴの人たち。 すばらしい!僕は一発でこの街が好きになった。 | |
![]() |
|
僕達が宿泊させてもらったのはマヌエルというチリ人のお宅。 サンチアゴでラブパレードを開催して30万人を集めたという人で、サンチアゴで一番古いダンスミュージック系のイベントプロダクションをやっている人だとのこと。 そんな彼に迎えられ、日光がさんさんとさす中庭で話してると、おもむろに支度を始めるマヌエル。彼はスペイン語しか話せないので、状況がわからなかったが、聞くとこれから震源地に程近いコンセプシオンという街に住む家族や親戚を助けに現地に向かうとのこと。 。。。。。。そうなのだ、やっぱりチリは非常事態なのだ。そこから1週間滞在させてもらったが、結局僕がいる間に彼が戻ってくる事はなく、震源地周辺の深刻さを物語っている。 僕らは荷物を降ろし、シャワーを浴びて街に出掛ける事に、この "Patagonica" というパタゴニアの自然保護及び日本、チリのアーティスト交換プロジェクトを一手に仕切る Emilie に連れられ、サンチアゴを拠点とする CODEFF という環境系のNGOのオフィスを訪問することにした。 白いレンガ造りの建物の中に入るとダンボールなどを運んで、あわただしく動き回る人々が、聞けばピースボートから運ばれた毛布や衣服などの大量の支援物資を仕分けして被災地に運ぶ準備をしているとのこと。 | |
![]() |
![]() |
個人的に感銘を受けたのが、オフィスの雰囲気のよさで、家族ぐるみな感じというか、親が働いている周りで子供が駆け回っているようななんともいえないアットホームな雰囲気なのだ。ここら辺は海外ならではというか、日本ではあまり感じない雰囲気だった。 彼らは日本からDJが来る事は知っていたようで皆気さくに挨拶をしてくれる。 彼らの柔和でやさしい笑顔がとても印象深かった。 この団体はもう40年も続いている団体で、先日創始者がなくなってしまったばかりとのこと。白髪で立派なひげをたくわえたこの団体のリーダー格の男性の 「うちの創始者はとても動物を大切にする人だった。だからこの地震のさなかで僕らはペットフードも集めているんだ。人間も救うが、皆動物のことを忘れてしまっている」 という言葉がとても印象に残った。 その後はサンチアゴの街を見て回り、リラックスした一日を過ごし、翌日はいよいよ "Patagonica" DJコンテストの決勝を迎えることになった。 | |
|
会場は "La Feria", 誰に聞いても「決して大きくはないけど、サンチアゴでもっとも重要なクラブだよ」とのこと。一足遅れでサンチアゴに到着したプンタアレナスの勝者 Pablo と合流して、La Feria へと向かう。 比較的高級と思われるエリアに建つ、La Feria, 確かに凄く大きいというわけではないが、 キャパシティーとしては600〜700程度は入りそうな感じだ。ダンスミュージックラバーに長年サポートされてきた歴史のようなものが感じられる中箱のクラブという感じで、イメージ的には Yellow (現eleven) に近いかもしれない。 サウンドシステムもオリジナルということで出音問題なし。 一曲だけかけてフロアでバランスを確認してOKという感じ。 問題ないね、ということでパーティ開始! 最初は去年の覇者 Francisco が後を盛り上げるためにあえてスターターを買って出てくれていた。いいやつです。機材トラブルに見舞われながらも場をわきまえたプレイでさすがという感じ。 そして1時半、いよいよ決勝が始まった。 トップバッターの Bruno Schiavi は、1時半じゃまだだれもいないよ!サンチアゴの人は来るのが遅いんだ!なんて心配していたが、開始時間にはフロアは埋まって申し分ない状態。 Bruno、一曲目からがんがん盛り上げるプレイで観客にいきなり火をつける。 続けて登場した Felipe Trabko, 渋いラテングルーブからスタートした彼は圧巻のスキルで、グルーヴィーな楽曲をビシバシ投入。個人的に非常に感銘をうけたセットだった。 3番手として登場したのが Rodrigo Laffertt, 彼は家やスタジオがコンセプシオンの方にあるということで、地震でその両方を失ってしまったとのこと。ぎりぎりまで出場が危ぶまれていたが、なんとか参加できた。 その明るいキャラクターや音楽への愛情が滲み出しているDJのおかげか、普段からお客さんにサポートされているDJのようで、かなりいい感じに盛り上げていた。 最後に登場したのはプンタアレナス代表 Pablo Sotomayor, サンチアゴのお客さんの前で持ち前のテックグルーブで、存在感を示す事に成功した。今回彼が体験したサンチアゴでの数回のプレイはプンタアレナスに新しい風を起こすきっかけになると期待している。 4人ともキャラクターがくっきり分かれた好勝負! チリ、レベル高しだ。 そして4人に引き続き僕の出番。 音響もいいし、お客さんもダンスミュージックをよく知ってるって感じで、安心してプレイを楽しむことができた。地味に引っ張る時の雰囲気とか、盛り上がる感じとか、日本のフロアとの微妙な違いも楽しみつつ、いい感じだった。 | |
最後はラストの曲のボリュームを少し絞りつつ、優勝者発表。 優勝は Rodrigo Laffertt !! おめでとう Rodrigo !!!! 彼は今年の冬に日本に来る事になります、お楽しみに! >>NEXT | |
関連リンク
Ryo Tsutsui MySpace
ピースボート Official Site
Parties4Peace Official Site
CODEFF Official Site