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domestic news_2009.09.17

Pioneer 新CDJ 2機種・CDJ-2000 / CDJ-900を発表

Text by Yuki Murai (HigherFrequency)

世界のDJシーンを支えるワールド・スタンダード・ブランドであるパイオニアから、本日付けで当ブランドのシグニチャーともいえるCDJシリーズの最新作、CDJ-2000 と CDJ-900 を発表された。

DJミキサー DJM-5000 の発表から約一ヶ月の間、Pioneerのサイトをはじめ、当サイトのTOPページを含め、Web上の各地で展開されていた謎のカウントダウン “dawn of a new species” 、そしてパイオニアのDJ製品開発にも関わっている James Zabiela が語る 『謎の新製品』 についてのビデオが出回っていたが、本日の CDJ-2000 / CDJ-900 の発表をもってその正体が明らかとなった。

『ファイルミュージック時代の新たなDJライフスタイルを築く』 と銘うたれたこの新シリーズの特徴は、DJM-5000 同様、デジタルフォーマット音源の取り扱いに注力した新機能が一番の目玉といえそうだ。まず、音楽管理ソフトウェア rekordbox(TM) を両機種とも同梱。ダウンロード、もしくは音源から取り込んだ各種音楽ファイルの波形データ・BPM・ID3タグの解析・蓄積や、これまではCDJ上で設定していたキューやループを設定するなど、ソフトウェア上で詳細な設定を行うことができる。音楽ファイルそのものを含めたこれらのデータをHDドライブやフラッシュメモリ、USBデバイスやSDカードといったメディアに書きこみ、間接的にCDJ上で利用することはもちろん、rekordbox(TM) をインストールしたパソコンと CDJ-2000 / CDJ-900 をLANケーブルで直結し、直接パソコン内にある音楽ファイルをプレイすることも可能となっており、「CDを使ってDJするための機器」 という元々のCDJの大前提の枠を自ら超えてみせた形だ。

加えて Serato Scratch Live、Native Instruments TRAKTOR といった各種DJソフトのインターフェイスとしての利用も想定しての仕様がなされており、これらとも直結での使用が可能だ。また、LANケーブルを使って2台のCDJを接続(ハブ利用で最大4台まで)することで、ひとつのメディア内の音楽ファイルやDB情報を両方で利用できる 「Pro DJ LINK」 機能も、保存メディアの管理の煩雑さを解消できる利点といえるだろう。

もちろん、現場での利用を考えぬいたハード面での進化も見逃せない。上位機種となる CDJ-2000 には、6.1インチの大型フルカラー液晶ディスプレイが搭載され、文字情報やWAVE表示が見やすくなっただけでなく、ジャケット写真も大きく表示ができる。レコード時代は曲をジャケットの写真で覚えていたので、データや焼いたCDでは曲を覚えるのが大変、というDJの声を聞くことも多々あったが、そのニーズをうまくくみ上げたといえるだろう。 

さらに、WAVE表示部分を見ながら下のパッドを指でタッチするだけで、タッチしたポイントを瞬時にサーチし音を確認することができる 「NEEDLE SEARCH」 機能は、感覚的に扱うことの難しかったデジタル音源を扱う上でかなり便利な機能であることが予想される。

CDJ-1000 から好評なBIG JOGには “dawn of a new species” バナーやビデオのビジュアルでもフィーチャーされている、ジョグの4箇所が光る「ジョグ・リング・イルミネーション」を搭載、暗いところでも天面と側面の境目がわかりやすくなり、さらに操作性が増している。 

このほかにも多彩な機能を備え、まだまだ使い方次第で未知の可能性が広がりそうなCDJ新シリーズ。つい先程アップされたと見られる下記のビデオでは James Zabiela が CDJ-2000 を Ableton Live と接続し、MIDIコントローラーとして使っている様子が記録されている。






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