HigterFrequency パーティーレポート

ENGLISH PARTY REPORT

渚音楽祭 秋 2008 @ 舞洲スポーツアイランド, OSAKA

DATE : 5 October, 2008 (Sun)
LINE-UP : dj KENTARO, YOJI, Don Letts, Q’Hey, Mike McKenna, EYヨ, ALTS, DNT, BetaLand, Artman, Sawa、Wrench, Delmak, オーサカ=モノレール, NOGE♪LOVE, ソリドリズム, Activia, and more...
PHOTOGRAPHER : Kuro, Eliu*, High-Chee's
TEXT : Terumi Tsuji

東京でスタートした都市型野外フェスティバル「渚音楽祭」が大阪でもスタートして今回で4回目。昨年の秋に続き、目の前に海が広がるナイスなロケーションの舞洲スポーツアイランドにて、渚音楽祭 秋 2008 が開催された。当日はあいにくの雨模様だったが、お気に入りのレインコートとレインブーツに身を包み、朝一番から会場へ向かった。 この会場での開催が2回目ということもあり、各ステージのセッティングやデコレーションが以前にも増して本格的になっている。従来のステージに加え、今回からは Grand Cafe の人気パーティー "228" が中心となったゲイミックスの虹ステージが登場。ゲイカルチャーのシンボルとも言えるレインボーカラーのエントランスにドーム状のテントで目を引いた。サウンドシステムも Funktion One が導入されており、クオリティーの高いサウンドを聴かせてくれた。


大阪が誇る映像集団 Bataland が中心の星ステージは、ファンキーなハウスを中心としたサウンド。昼間のオーガニックな雰囲気が一変し、夜にはカラフルな映像とライティングででオーディエンスを楽しませてくれた。星ステージの隣は、ハウス、テクノ、ドラムンベースの雲ステージ。大阪の様々なクラブで活躍中のローカルDJが勢揃いということもあり常に賑わっていた。また雨粒に当たったレーザーの光が非常に美しく、「雨の野外もけして捨てたものではないな」と感じられるほどだった。

「日本」を意識したエッジの効いたデコレーションの太陽ステージでは、テクノ、レゲエ、トランス、ロックとオールジャンルのアーティストがプレイ。’70年代後半のロンドンでパンクとレゲエを融合させたレゲエ/ダブの先駆者 Don Letts、今や日本のテクノシーンには欠かせない存在となった Q-Hey に続き、大阪出身の Yoji がステージに登場すると、フロアはその日最高の盛り上がりを見せた。DanceVally を始めとする世界中のビックフェスの常連の彼ならではの貫禄のプレイ、そして一秒たりとも音とズレることのないパフォーマンスから目を離すことが出来なかった。今は無き Mother Hall での人気イベント "Ultra Pumpin’" 終了後、大阪のビックステージで彼を見る機会がすっかり減ってしまい淋しい思いをしていた往年の Yoji ファンも満足できるステージを見せてくれた。

トリは名門 Ninja Tune から数々の作品をリリースし、またアジア人初のDMC世界チャンピオンこと dj KENTARO。スクリーンに映し出される彼の神業的なルーティーン、そして縦横無尽なビートにオーディエンスは釘付け状態。"No Walls Between The Music" をモットーとする彼らしい、ジャンルにとらわれないセットを披露してくれた。終盤は雨足も強くなったが、それに反比例するかのようにフロアはどんどんヒートアップ。最後の最後まで歓声が止むことが無かった。

終始雨模様の一日だったが、最高の音楽とロケーションを堪能し、とても清々しい晴れやかな気持ちで家路についた。来秋こそはこの会場で海に沈む夕陽を拝んでみたいものだ。

 



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