HigterFrequency パーティーレポート

ENGLISH PARTY REPORT

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DRUM & BASS SESSIONS 2009 "BUKEM IN SESSION " @ UNIT , TOKYO

DATE : 21 March 2009 (Sat)
Feat. LTJ Bukem, MC Conrad (Goodlooking/UK)
With : T-ak, Tetsuji Tanaka
VJ/LASER : So In The House
PHOTOGRAPHER : Benjamin Beechey, Fumie Kanba
TEXT : Toru Kikuchi





日本屈指の Drum’n’Bass Party DBS @ UNIT’にこの日は UK から Good Looking Records を主宰するドラムンベース界のレジェンド LTJ Bukem、そして彼と長年タッグを組んでいるMC Conrad が来日するということで行ってきました。前回きたのは5年前の恵比寿ガーデンプレイスで行われた DBS にて。久しぶりの来日ということで、噂をキャッチした年末年始あたりから周りのドラムンフリークから普段あまりドラムンを聞かない層までまだかまだかとこの日を待ちわびてました!レジェンドと呼ばれるだけあって、その貫禄のあるプレイは凄かったです!

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12時半に UNIT の中に入ってまずタイムテーブルをチェック。おお!Bukem は1時からになってる!しかもドラムンベースではかなりのロングセットになる3時間!ってことであわててフロアへ。パーティが始まってまだ1時間ほどしか経っていないのにすでにフロアのほとんどが埋め尽くされている状態でした。みんなの気合の入りようが伺えます。ターンテーブル3台使いのスキルフルな Tetsuji Tanaka がソウルフルな DJ で客を大盛りあげしていました。1時を少し過ぎたときに一度大きくテンションを落とすDubbyなトラックへカットイン!かなりにくい演出の仕方でした。すると袖から LTJ Bukem と MC Conrad が登場。久しぶりのレジェンドを前に、みなのテンションが一気に絶頂へ。そこから3曲ほどで交代し二人のギグがスタート!

さーいよいよ!と思った途端、人がフロアに流れてくること流れてくること。Deep な選曲とは反対に、押せや押せやのお祭り騒ぎになりフロアで踊るのはだいぶ難しい状態に。しぶしぶバーの前へ移動し初めの1時間は友達と話をしたりしながら遠くからゆっくり鑑賞。この1時間は MC Conrad のがフロントマンとして客をコントロールし、Bukem はなんとなくBGM担当、みたいな感じで、「なんか今日は Conrad はすごいけど Bukem 面白くないねー」なんて声もちらほら(自分もこの時思っていました)。

ところがどっこい、2時過ぎになるとだいぶ踊るスペースができてきたためフロアに飛び込んでしっかり音に集中してみると凄いことになっていました。Conrad の MC が切れた瞬間にハイハットを入れたり、そうかと思えばすぐに足りない部分を Conrad が MC で補ったり、ということを1、2小節の中で何度もやってるもんだから度肝抜かれました。細かく音を抜き差ししてずっと同じグルーブを飽きさせず保ち続ける Bukem のスキルは圧巻で、Conrad もそれに負けじと自らの声にエフェクトをかけ音の一部へと昇華させていくすべは、昔 Metamorphose で見た Warp の Jamie Lidell のようでした。二人のどちらかが前にでればどちらかが引っ込んで、というコンビネーションが絶妙すぎでした!さすが15年以上も一緒にやってるだけありました。

気がつけば流れはさらに Deep な方向へと進んでいき、Conrad の黒くセクシーな声にもどんどん艶がでてきて、初めは大騒ぎになっていたフロアがいつの間にか完全に二人の奴隷状態。恍惚とした表情で思い思いに踊り続ける人があちらこちらに。後半になるにつれてトラックがじわりじわりと一人一人の心に染み入っているのがわかり、会場全体がまるで海の中にいるように、ゆるく生暖かな何かに包まれているのを感じました。この空気感にやられ思わずほろり。彼らの作る音楽が’Liquid Funk’と呼ばれ、派手ではないものの長年支持される理由が分かったような気がしました。終盤にはブースの後ろに楽園を思い描かされる実写の海や夕日の映像が映し出され、とても幸せな気持ちでおよそ3時間半にわたるプレイは終わったのでありました。

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