HigterFrequency パーティーレポート

ENGLISH PARTY REPORT

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TRI-BUTE #29 feat DANIEL KYO @ MADO LOUNGE, TOKYO

DATE : 27 June 2009 (Sat)
GUEST DJ : Daniel Kyo (Elevation Rec., Plastic City/Spain)
DJ : So (Mindgames, Labyrinth), Batch (Blossom), Matsunami (光響, Funkanoid Session), Timo (Tokyo Galaxy), Shomi (ELEkTRO ch7, Tokyo Galaxy), Omo (DMI, Love Henhouse), Pernod (PRN)
VJ : Virtual Boys
PHOTOGRAPHER : KAZ
TEXT : Ryoko Misawa (HigherFrequency)




過去5年に渡り新進気鋭のアーティストを招き東京のクラブシーンを密かに盛り上げている Tri-bute。最近では ageHa での開催など大舞台へ進出し回を増すごとに盛り上がりをみせているイベントの一つであり、Higher Frequency でも過去に何度かレポートを取り上げておりその軌跡を辿ることができる。レジデント3人によるコンセプチュアルなパーティースタイルが人気を呼びファンを虜にして止まない魅力とは一体何なのであろうか。以前からコンスタントに出席している筆者であるが、今回のパーティでは改めてその点を顧みることができた。

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会場を転々と変え開催される Tri-bute は過去にLa Fabrique や Air、そして野外パーティーを開催したこともある少し変わった遍歴を持つイベントチーム。ジプシーのように場所を移ってゆく彼らが今回選んだのは六本木 Mado Lounge。過去に同ロケーションで開催したこともあり、数あるクラブ・バーの中でも特にお気に入りスペースだという。 夜景スポットとしても有名な六本木ヒルズの展望台。Mado Lounge は52階ということで絶景の夜景を楽しむことができた。会場は早くから人が溢れており、景気付けの一杯を買いに行くのもままならない。メインフロアでは So のプレイが始まっておりまだ1時過ぎだというのにフロアは蒸し暑くなりだしている。普段のセンシティブなプレイスタイルを少しアグレッシブ気味にした DJ セットでありながらスムースで曲線的な、味のあるプレイを披露している。フロアは分煙になっているため一服と思いサブフロアを覗くと、DJ Timo が煙に巻かれながらディープなプログレッシヴチューンを、フロアを煽るはずの DJ が元気イッパイなお客に煽られながらプレイ。サブフロアは気鋭の若手アーティストにフォーカスされたフレッシュなブースとなっていた。

今回のゲストである Daniel Kyo は2時すぎからのプレイ。知名度が高いという訳ではないがフロアは彼を大歓迎している様子である。リリース曲の落ち着いた雰囲気とは裏腹に、若干24歳という若さの彼のプレイは、真夜中を意識した積極的なスタイル。ディープハウスというよりかはプログレッシブ寄りな印象の DJ を披露し、どちらにしてもフロアは大盛り上がりであった。

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2時間の熱狂的なセットが終わり Matsunami のプレイが始まってもフロアはまだまだ上昇気流にのみ込まれたままヒートアップしており、彼の特徴でもあるファンキーなテイストがフロアの温度とよくマッチしている。パーティーが終わるにはもう一声!の朝方に音が止み、フロアはまだ踊り足りない観客で埋まっている。最後の1曲を待ち望むフロアに響いたのはなんと Michael Jackson ‘Black or White’ (‘91)。彼の死を悼むニュースが連日取り上げられているが、まさかここで追悼の1曲を聴くとは誰も想像しなかったであろう。突然のハプニングにフロアはますます大盛り上がり。そして ‘Black or White’ から Oliver Klein, Peter Juergens ‘Let's Take It’ へ見事にビートが繋がり、再びパーティーモンスター達の宴が幕を開いたのであった。 空は朝靄で白く曇り、まるで雲の上で踊っているようである。夜は暗くて見えなかったがフロアにはたくさんの笑顔が咲いており、最後までとても居心地の良いパーティーであった。今回のパーティーコンセプトは「原点回帰」だという。活動から5年というターニングポイントにきたTri-bute が初期から貫く「Tribute (=感謝)」する気持ちがフロアに満ちた今回のパーティーは、彼らと、シーンの今後の指標ともなる一歩となったのではないだろうか。

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