SOLID'n SOUL @ LA FABRIQUE, TOKYO

HigterFrequency パーティーレポート

SOLID'n SOUL @ LA FABRIQUE, TOKYO

DATE : 13 June 2009 (Sat)
GUEST DJ : David Harness (Defected, Loveslap/SanFrancisco, CA), & Miles Maeda (Smartba, Bopsa Music/Chicago, Il)
DJ : Marshall & Kai
LIGHTING : Veem
PHOTOGRAPHER : ryu kasai
VIDEOGRAPH : Mental Techno Pharge
TEXT : Masaharu Itao

イベント詳細

これまで６年に亘りシカゴ～西海岸ハウスに端を発する世界中のアンダーグラウンドハウスシーンと直結したオーガナイザー陣が、各地のシーンでハウス・ミュージックの発展に貢献している良質な DJ 達をブッキングしてきたことで知られている SOLID TOKYO。これまでパーティーに足を運ぶたび、DJ陣やライティング、VJのクオリティーの高さと、SOLID TOKYO に集まるハウス・ミュージック・ラヴァーの熱狂的かつ親密なヴァイブには度々驚かされてきた。今回 SOLID TOKYO が招聘した二人のDJ、David Harness と Miles Maeda は、'９０年代前半からUSのオルタナティブなハウスを西海岸とシカゴ、それぞれのシーンで支えてきたツワモノ達。巨大レイヴ、アンダーグラウンドなウェアハウス・パーティーやゲイ・パーティーでキャリアを積み、USアンダーグラウンド・シーンでは泣く子も踊る存在として知られているだけに、今回のパーティーも外せないものになるだろうと期待していた。





オープニングを務めた DJ Kai は、ファンキーなトラックをタイトな Mix で聴かせ、序盤からオーディエンスをロック。続く Marshall Boardman は Kai からの流れを見事に繋ぎ、ジャッキンなシカゴハウスとディープ・テックをグルーヴィーに紡ぐ。フロアも既に熱気を帯び、レジデント陣得意のスタイルでまずはパーティーがいつも通り離陸したのを感じた。 SOLID TOKYO、そして La Fabrique と長年の信頼関係にある DSK による Visual、そして最近数々のパーティーで引っ張りだこの Lighting Operator、Veem による総合的な空間演出で一層華やかな雰囲気となった La Fabrique に、様々な土地、年代で生まれたハウス・ミュージックが鳴り響く。 David Harness の巨体がDJブースに現われると、フロアもより一層の興奮状態を迎え、いよいよパーティーは佳境を迎えた。




西海岸ハウスのDJが最も得意とするスタイル、NYハウスのダブと、ヨーロッパ発のエッジが効いたディープ・テックを交互に交え、クラシックスをピンポイントで投下する筋金入りのパーティー Mix は、ハウス初心者から永年のヘッズまで思わず踊らずに入られない。そして、まさかのタイミングで登場した Talking Heads 'Once In A Lifetime' で絶頂を迎えたフロアは、そのままシカゴの Miles Maeda のセットに突入。シカゴDJならではの、奇天烈なアングラ・ハウスと、Miles Maeda 独自のハーモニーを重視した展開は、深い時間帯のダンスフロアを、どこまでも踊り続けられる魔法の空間へと昇華させる。気付くとフロアが明るくなり、いつもの「One More!!」コールが彼方此方から聞こえてくる。時間を忘れて音と空間、そしてそこに集まる人にドップリ漬かり、パーティーの醍醐味を存分に味わう。SOLID TOKYO は、そんな楽しみ方を可能とさせてくれる稀有な遊び場の一つである。