HigterFrequency パーティーレポート

ENGLISH PARTY REPORT

Noise MAKER presents Pan-Pot Japan Tour 2010 @ TRIANGLE, OSAKA

DATE : 12 February 2010 (Fri)
Guest DJ : Pan-Pot (Mobilee)
DJs : SETSUNA (MIXJUICE/Noise Maker/ViceVersa/KIL/VIBES), WATALU (Noise Maker/azaFuse/Tribal Garde/KIL), Yu (MIXJUICE/Noise Maker/ViceVersa/KIL/FAMFATAL), Dom Pang (CODA/OasisRadio), SHAWN BASIK (HIBIKI/OasisRadio)
VIP Lounge DJs : Toru Nakajima (CODA), TAHICO (Prethree), Kenji Nakaoka (KRAUSS), MURACHO (MUSIC FUSION), NAKAI (MIXJUICE), Nah
VJ : visualogic

Photo by Mashimo
Text by techno.




ベルリンから、テックシーンをリードするトラックやアーティストを輩出し続けるレーベル、Mobilee。
旬とも言えるこの Mobilee から、Tassilo Ippenberger と Thomas Benedix からなるデュオ Pan-Pot が日本に上陸。彼らが大阪を訪れるのは2年ぶり。前回来阪時にはミニマル、テクノを中心としたクールなプレイを聞かせてくれた。ヒットチューン 'Confronted' や 'Face to Face' を引き下げ、今回はどんなDJで楽しませてくれるのか、期待を胸に TRIANGLE へ入った。

オープン直後は、金曜の早い時間とあってか人はまだ少ない。DJ達が緊張感のあるテクノで雰囲気を引き締めていく。日付が変わる頃には、さあ週末を満喫するぞ、と気合いたっぷりのオーディエンスが次第に集結、フロアの人口密度が高くなってきた。TRIANGLE では立体的なライティングがよく映える。VJが効果的にブースを演出、音の粒子とともに空中を漂うような感覚に陥る。1時からは Noise MAKER の SETSUNA が柔らかいテックハウスを加えたプレイで盛り上げ、そしてお待ちかねの Pan-Pot へバトンタッチ。


この日の Pan-Pot はBack to BackスタイルでのDJ。早い時間から TRAIANGLE の中でスタッフやお客さん達と冗談を飛ばしながらコミュニケーションを交わしていた二人は、ブースにあがっても終始笑顔。楽しもう、という余裕の見られるいきいきとした表情にますます期待が高まる。既に人で埋まったフロアからは熱い呼び声が。
ツールは Traktor をメインにMIDIコントローラーを使用。見た事もないキッチュなデザインのものが目を引く。

まずは低音をきかせたテックハウスでスタート。これからの2時間セットの盛り上がりを予感させる、エッジの効いたダンサブルでスピード感のあるmix。体が自然と大きく踊り出す。実は写真で見るよりも年齢が若い Pan-Pot の二人。それも納得できるような勢いが感じられる。
先の一時間は、駆け抜けるようなアッパーな展開で山場を何度か作り、オーディエンスを飽きさせない。「楽しい!」 と大声を出しながら気持ち良さそうに踊る人たちが大勢だ、つられて思わず歓声をあげる。2年前よりも、アッパーな内容だ。Tassilo が1人でプレイするときはテックハウス 色が強め、Thomas が1人でプレイするときはテクノ色が強めの印象を受ける。
後の一時間にさしかかったところで、少しハウシーなトラックをつなげてフラットな展開。その間もオーディエンスに対して自然なパフォーマンスを絶やす事はなく、フロアとの一体感はより強くまっていった。後半は世界的ヒットトラック 'Confronted' も交えての、迫力のテクノラッシュ。今の Pan-Pot らしい、華やかなしめくくりだ。

以前の Pan-Pot のイメージを良い意味で覆す、予想外にも派手なプレイだった。だがそこに、今のテックシーンの先端をいく Pan-Pot としての気概が感じられた。これからも気鋭のアーティストとして、シーンを引っ張るパワフルな活動を期待したい。そしてアーティスト集団 「NoiseMAKER」 の活躍からも目が離せない。

 




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