真夏のイビザパーティレポート

ibiza

correspondent news _ 2008.09.30

真夏のイビザパーティレポート

Text by: バルサの鷹
Photo: Kenichi Kan

Hola!! 噂のパーティアイランド『イビザ島』で毎夜開催されている真夏の『イビザクラブシーン体験レポート』をお伝えします。

イビザはスペイン・バルセロナから南方に位置するバレアセス諸島の離れ島、その島は美しい自然と青い地中海、そして何よりディスコやクラブのメッカとして栄えるヨーロッパ随一の観光地として知られています。そんな噂のイビザに今年７月下旬、足を延ばしてみました。

バルセロナからおよそ４０分程、飛行機はあっというまに島に到着。機中では歓声と拍手が沸く。同機に乗合わせたツーリストのテンションからこの島の魅力に興味が涌く。空港に降りるとそこには熱い太陽の日差しと島特有のヴァイブが感じられる。それは沖縄や奄美大島にも似た島独特の空気感。タクシーを拾い仲間のもとへ...そしてその夜、早速『Privillege』で『Minus』のアーティストが出演する『Monza』というオーガナイザーのイベントがあるとの情報をキャッチ。何でもその『Privillege』は世界一の規模を誇るクラブとしてギネスブックにも掲載されたとか。そんな噂の大箱に夜な夜な向う。

車を乗りつけクラブへ到着。エントランスに行くと２時過ぎにも係らず入口は長蛇の列。逸る気持ちを抑え、建物に入ると、おおっ・・えぐる様な重くてぶっといベースラインが横っ腹に突き刺さる。建物の規模といい、スピーカーのデカさといい、その規模はどこをとっても確かにギネス級だ。マイナス独特のダークでシネマティックなミニマルサウンドがフロアーを覆う。ステージ上では『Konrad Black』がプレイしている。そして『Magda』がそのビートを引き継ぐ、当然の如く歓声があがる。およそ4,000人くらいであろうか、その夜イベントに訪れたパーティピープルは満足気に会場をあとににする。『Monza』のイベントはサマーシーズンの最中、木曜日に『Privillege』で毎週開催されている。

常識と異なり、イビザのパーティ週間は月曜日からはじまる。月曜から木曜の間、島に点在するクラブでは毎夜、世界有数のDJをゲストに迎えパーティが行われている。この島を代表する大箱といえば、『Pacha』『Space』『Privillege』の他に『Amnesia』が有名だ。このクラブの看板イベントである月曜日に開催される『Disco Invaders』は世界中のパーティピープルの間でもっぱらの噂である。このイベントではキング・オブ・テクノ『Cocoon Recordings』の『Sven Vath』を筆頭に『Ricard Villalobos』や『Richie Hawtin』といった有名DJ達が毎週月曜『Amnesia』の夏の夜を彩る。この日筆者が訪れた『Disco Invaders』の出演者は『Sven Vath』『Loco Dice』『Marco Carola』そして『Cocoon』からアルバムの発表が待たれる『Extrawelt』。『Extrawelt』とは筆者も個人的に交流のあるアーティストとだけあって、いつも以上に期待がやまない。

エントランス大混雑を１時間待ちで潜り抜け、ドアを開けると、うおっ・・ ""Puta Madre・・!!"" その異様な光景は写真を見てもらったほうが早いであろう。パーティの本場とはこの事だろうか。イベントは２ステージにて開催。『Sven Vath + Extrawelt』フロアと『Loco Dice + Marco Carola』に分かれるも、どのフロアも満員御礼。聞けば来訪者は一晩で7,000人以上との事。真っ白なスモークが煙々とフロアを覆い、緑の光を放ったレザーがフロアに乱射される・・踊り舞うGOGOダンサー・・・そして雄たけびをあげる世界中から集まったオーディエンス。圧巻と脱帽の交錯である。『Disco Invaders』の襲撃を受け、放心状態で外に出ると、そこには美しいオレンジ色の朝日が広がっていた。隣にいる誰かがポツリと言う。"Fuck'in the end of the world..." （ここはこの世の果てだと・・・)