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international news_2010.03.04

Ministry of Sound ロンドン店が閉鎖の危機

Text by Jonty Skrufff (Skrufff.com) _ Translation by Higher Frequency

Ministry of Sound の代表 Lohan Presencer は先日、多大な資金をかけて行われる Elephant & Castle 地区の再開発に伴い、2月末に巨大クラブ SE One の閉鎖に関わったとされる土地開発業者・Oakmayne から Ministry of Sound ロンドン店の閉鎖を要求されていることを発表した。

クラブ側からは、以下のようなコメントが オフィシャルサイト に掲載されている。

「SE One の行く末については、土地開発業者の Oakmayne が立てた開発計画によって決まるであろうことは疑いようがない。Oakmayne 側が考えているクラブ自体の保全への態度は、代表者の Christopher Allen の次のような発言に集約されていると言ってもいいだろう - 『クラブは移り変わるものだ』 。」
※コメントは SE One 閉鎖前に発表されたもの

Oakmayne の webサイトには、再開発事業に向けてのヴィジョンが書かれている。

「私達の計画はシンプルです。Elephant & Castle 地区を本来の姿に戻し、多くの人々が訪れる場所を創り上げること。」

これに対して、Lohan Presencer は見るからに不満そうであった。

「Oakmayne が我々に対して 『クラブは移り変わるものだ』 と言ったときは、本当に恐ろしい気持ちになったよ。ロンドンの Ministry of Sound はただのクラブじゃない、他とは全然違うんだ。世界で一番有名で、我々が世界規模で展開しているエンターテイメント・ビジネスの中心なんだ。 あの業者は自分達の計画を効率良く進めるために、本来必要なすべての段階や手続きといったものを無視している。彼らはその土地のコミュニティの思い入れや気持ちといったものにまるで耳を傾けようとしていない。我々はこのクラブとビジネスを守るために全力を尽くすつもりだ。」

Ministry of Sound が現在脅かされている状況は、伝説的なクラブ・Stoke が36台分のスペースの駐車場を作るため、ブルドーザーによって空き地にされてしまったことと同様のもののようだ。90年代後半、1200人規模の動員を誇るハウス・パーティー "Golden" の開催地として有名だった Stoke は、Sasha や Paul Oakenfold といったDJをブッキングし、00年代に不況に苦しめられるまでは非常に賑わっていたクラブであった。

Stokeのオーナー Paul Walters は当時、地元の新聞 The Staffordshire Sentinel に対し、次のように語っている。

「近所のバーが深夜営業のライセンスを取ってからというものの、10ポンドを払ってクラブに入る客はいなくなり、DJ一人の2時間セットをブッキングすれば1万ポンドが飛んでいくような状況になってしまったんだ。もう続けることなんかできないよ。」




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