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international news_2009.06.02

条例696 - ロンドン市警のDJデータベース

Text by Jonty Skrufff (Skrufff.com) _ Translation by Shogo Yuzen

ロンドン市警は、新しい条例である 『条例696』 が大きな成功を収めていると発表し、ロンドンのクラブで活動するDJやアーティスト達は彼らの本名、電話番号、住所を警察に提供しなくてはいけなくなった。

条例696のチームリーダーである Thomas Bowen は報道陣に、この条例により今年のロンドンでの犯罪率は11%低下したこと、さらに最近の発砲事件の低下はこの功績によるものであることは否定できないと語った。(The Guardian より)

『条例696』 により、プロモーター達もどのようなジャンルの音楽をかけているのかを警察に報告しなければならなくなり、Torture Garden は SE One での一周年記念パーティーの開催を計画していた矢先にさらに厳重な規制がかけられることとなった。

昨年10月に同クラブで銃撃事件があったことから、警察は SE One に3年の間 IDのチェックを行い、クラブに出入りしているクラバーたちのデータを残しておくことを義務付けた。ポータルサイト Register では、Torture Garden が 「IDチェックの義務がデータ保護法に違反する」 として、警察との交渉に成功したことが報じられた。

「警察がBDSM系のパーティーに行っている人達を悪意を持って取り締まっているわけではないっていうのはわかったよ。」 と同クラブのスポークスマンは語ったが、政治家の Earl of Errol はそれについて疑問を抱いている。

「プライバシーは少しずつ侵害されていってるんだ。大きな一撃じゃなくて、何千もの小さな切り傷で死は訪れるよ。我々がプライベートで行っていることがまったく他の人に干渉されるべきではないとは思わないけど、こんな風に小さな規制が敷かれ続ければプライバシーは全く無くなっているだろうね。このIDをチェックするっていう小さなことが個人の自由や安全を奪う大きな危険を孕んでいると思う。そのうちに政府がすべてのシステムへアクセスして、我々のプライバシーを侵害することだって考えられないことじゃない。」と Earl は語っている。

一方、ドイツ政府はあるサウジアラビア人の発明家により作られたマイクロチップ移植の特許を受け入れないことにより、SF作家 George Orwell (『1984』等) の著作のようなテクノロジーの進歩から、一歩身を引くこととなった。この発明家はイスラエルの "Press TV" というサイトにて、マイクロチップを人々に移植することにより、人工衛星から彼らを監視することが可能になり違法な移民を捕まえることが可能になると述べた。また "Model b" と呼ばれるチップには毒薬であるシアン化物を入れ、安全を脅かす人間を遠隔操作で殺すことすら出来るという。

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