HigherFrequency  DJインタビュー

ENGLISH INTERVIEW

Soundstream

Soundhack や Errorsmith とのユニット Smith’n’Hack 名義でも知られるベルリン在住のDJ/プロデューサー Frank Timm こと Soundstream。ガラージ/ディスコ/ファンクからのサンプルを解体、その執拗な反復によってミニマル化し、独特のグルーヴを生み出すという直截的手法への試みが注目を集め、カルト的な人気を誇っている彼。カットアップ・ディスコの天才と言われる所以である。また主宰レーベル Soundhack は、名門 Hardwax ディストリビュートの元であることからも、彼自身がまさに現在のリアル・ベルリン・アンダーグラウンドそのものだと言える。

この度UNITにて開催の WC Recordings 主宰パーティー "WC" にゲスト・ライヴ出演することが決定。2004年、Smith’n’Hack 名義として初来日を果たして以来となる彼の、来日直前のインタビューを入手することができた。

Interview : Salmon (WC recordings)
Translation : Yumiko Kataigi (HITOMI Productions)
Introduction : Midori Hayakawa (HigherFrequency)
In cooperation with HITOMI Productions

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Salmon : まず僕たちは君のサウンドが本当に大好きです!日本のギグは楽しみにしてくれてる?

Soundstream : うん、すごく楽しみにしているよ!僕にとって日本のクラウドはすごく特別なんだ。本当に良くプロダクションの中身をわかってくれてるし、良いセットや楽しいパーティーに対してすごくリアクションがいいよね。前回 "Smith’nHack" として日本へ行った時もすごく盛り上がったパーティーだったよ!

Salmon : 日本や日本のクラブシーンについて何かイメージはある?

Soundstream : 僕が持っている唯一のイメージといったら、日本のみんなは自分たちのクラブシーンをすごくまじめに捉えていることかな。DJやプロデューサーの事をよく知っているし、だからすごく期待が大きいよ。

Salmon : 日本のカルチャーに興味がありますか?君が興味のある日本人のアーティストを教えてくれる?

Soundstream : Yellow Magic Orchestra と坂本龍一の大ファンだね。

Salmon : あなたの音楽的なバックグラウンドを教えて。

Soundstream : ブラック・ミュージックをたくさん聴いて育ったよ。10代の頃に小遣いでレコードを買い始めて、80年代中頃はヒップホップ、その後にハウスやテクノを聴くよ うになったんだ。それから学校のみんなが集まるパーティでDJを始めて、90年代の初めに初めてベルリンの Bunker や Tresor/Globus といったクラブでプレイしたよ。その頃のベルリンはクラブや違法パーティーがあふれていて、新しい音楽の可能性に満ち溢れていたんだ。

Salmon : どんな感じで音楽を制作をするようになったの?

Soundstream : ずいぶん長い間レコードを買い続けて、自分がいかに音楽に打ち込むのが好きなのかに気付いたんだ。そしたら面白い事に、'93年頃だったかな、友達からシンセサイザーと Atari を1台ずつもらったんだ。それからはもう他のことには見向きもしなかったよ。機材をどんどん買うようになって、その結果が'97年に発表した "Soundhack" のファーストEPだよ。

Salmon : Soundstream からは素晴らしい作品が多くリリースされてるけど、レーベルを立ち上げた理由は?

Soundstream : 初めに 'Soundhack' として曲を作り始めたんだ。でもスタジオに長いこと居ると、僕のサウンドはディスコとハウスをミックスしたような新しいものに発展していった。二重人格みたいな感じって言うのかな、僕の片方はハードで荒っぽいのが好きだったんだけど、もう片方はセクシーでファンキーでグルーヴィーなのが好きなんだよね。だから早い時期からレーベルは分けたいと考えていて、'Soundstream' ができたのはちょうどその時なんだ。

Salmon : ディスコ・サンプルをカットアップするコンセプトはとても新鮮でクールです。このコンセプトはSoundstream として今後も続く予定?

Soundstream : うん、たいていはそれが僕のやっている事だからね。何か新しくて新鮮に聞こえるものを作るためにカット&ペーストしていくことは本当に面白い!すごく大変な挑戦でもあるけれど、でもやっぱり大好きなんだよ。

Salmon : 君は Soundhack や Smith'n'Hack と言った名前でも多くのすばらしいリリースをしています。名義は出来るサウンドによって使い分けてるの?

Soundstream : "Soundhack" では、僕の中の粗野で未完成な部分を好きに使って冒険させてもらえる。僕のベルリンでの初めてのクラブ経験はすごくエネルギッシュで激しかった。それが "Soundhack" に反映されているんだ。"Smith’nHack" はその後だよ、共通のDJ友達を通じて Erick (errorsmith) に出会って、僕らはすぐに通じ合った。一緒に曲作りを始めた時、すぐにこれがとても自然で革新的なものに感じられたんだ。お互いに一緒に制作するのを楽しんでいるし、自分たちのソロ・レーベルでやっていることとは違ったものをここでは創り出せるからね。"Soundstream" は僕の穏やかで優しい側面だよ。いつも思うけれど、たくさんの女性がダンスフロアに居るのが良いパーティーだと思うんだ。それを "Soundstream" でやるんだよ、女性を引き寄せるんだ。

Salmon : 今のダンスミュージック・シーンについてはどう思う?

Soundstream : 絶えず変化していると思う。個人的にはよりソウルフルでダイレクトなサウンドになってきているのが好きだね。だから今の状況を楽しんでるよ。

Salmon : 今後のリリース予定は?

Soundstream : 今は "Soundhack" のEPを制作中だよ、すぐにリリースできたらいいと思っている。それから "Soundstream" の方も取りかかっているところだよ!でもはっきりしたリリース日はまだ考えていないんだけどね。

Salmon : 君のサウンドを日本のオーディエンスが待ってます。最後に日本の ファンにメッセージをお願い!

Soundstream : 東京と福岡のみんなに会えるのを楽しみにしているよ。みんなが後で思い返すような記憶に残る夜にしたい!あ、それからダンスシューズを忘れないでねー!

End of the interview




WC06 feat. SOUNDSTREAM
2009年4月17日 (Fri) @ UNIT _ 23:30〜
Door : Y4,000 _ W/F : Y3,500 _ ADV : Y3,000

【UNIT】 WC06 feat. SOUNDSTREAM
LIVE : Soundstream (a.k.a. Soundhack, Smith’n’Hack / Berlin)
DJ : Salmon (WC), Gonno (WC), Dasha (WC), Shingo420 (Sexon Super Peace)
VJ : RealRockDesign, 100LDK, JULIETTA
Digital Live Paint : etsu

【SALOON】 RAFT TOKYO
DJ : Motoki a.k.a. Shame (Optima / Traffic), Umemoto (Civilesto), Tez (Raft Tokyo / Gemini Recordings), Kusda (Raft Tokyo / Serie-Noire), Hal (Raft Tokyo)

Soundstream



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