HigherFrequency  DJインタビュー

ENGLISH INTERVIEW

Phil Cheeseman Interview

‘89年にニューヨークで運営を開始してから、 Todd Terry、 Roger Sanchez、 Kenny Dope、 Armand Van Helden、 Masters At Work、 Josh Wink といった今では大御所と呼ばれるアーティスト達がリリースし、 Real 2 Real ‘I Like To Move It’、 Ultra Nate ‘Free’ など数々の名曲を世に残してきた名門ハウス・レーベル Strictly Rhythm Records が4年間の沈黙を破り、今年に大復活を遂げる。

まずは1月29日より、同レーベルのクラシック音源を Defected のオフィシャル・サイト上で初のオンライン・リリースすることが決定し、さらにはアーティスト紹介や作品紹介など Strictly Rhythm Records の様々なコンテンツも掲載される予定となっている。そんな話題性ある再スタートを切ることとなったレーベル、 Strictly Rhythm Records の長である Phil Cheeseman に HigherFrequency がインタビューを決行。レーベルの今後の活動予定や Defected とのコラボレートについてなど様々なエピソードを聞いた。

Interview : Nick Lawrence (HigherFrequency) _ Translation : Kei Tajima (HigherFrequency) _ Introduction : Masanori Matsuo (HigherFrequency)

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HigherFrequency (HRFQ) : なぜこのタイミングでレーベルを再始動されたのですか?

Phil Cheeseman : 僕たちが時期を決めたわけじゃなく、自然とこうなったのさ。ただ最近のシーンにはダンス・クラシックスに注目している人が多いから、この時期に始動出来て嬉しいよ。楽曲の権利がレーベルに戻ってきたのが昨年の9月で、それ以来再始動に向けて準備をしていたのさ。

HRFQ : Strictly Rhythm は ‘90年代に存在したハウス・レーベルの中でも、最も重要なレーベルの一つだと言えると思います。今回の再始動に際して、人々の期待にプレッシャーを感じることはありますか?

Phil Cheeseman : レーベルとして再び成功して欲しいと願っている人は多いと思うよ。このレーベルから影響を受けた人は多いし、ダンス・カルチャーにも音楽的に大きく貢献してきたレーベルだからね。だから、多少のプレッシャーは感じるさ。でも、チャレンジする準備は整ってるよ。

HRFQ : 以前とは違ったアプローチでレーベルを運営される予定ですか?それとも根本的な部分は変わらないのでしょうか?

Phil Cheeseman : 音楽ビジネスの世界はここ数年で劇的に変化したと思うんだ。過去の革新者として…例えば、過去に Strictly はホワイト・レーベルをプロモ盤として使用する習慣をシーンに広めたよね。僕たちは、常にシーンの先端を行く方法を考えて、実践している。ただ、音楽に関しては以前と変わらないポリシーで、ベストなクラブ・ミュージックだけをリリースしていくんだ。

HRFQ : Strictly Rhythm の“アナログ・オンリー”のポリシーに対してはどうですか?今後たくさんの楽曲が MP3 で販売されていきますが…?

Phil Cheeseman : 僕らの アナログに関するポリシーは、アナログを買いたい人がいれば、買えるようにするというものでね。今回再発するうちの40枚以上の作品がデジタルでリマスターされているんだけど、(中にはその音の違いに驚かされる作品も何枚かあったよ!)それもアナログでリリースするんだ。同様に、もしデジタル・フォーマットで音源を買いたい人がいれば、MP3 で提供する。アナログには特有のスペシャルな感覚があることはもちろんだけど、結果的に、一番重要なのは音楽なのさ。

HRFQ : 今回レーベルの再始動に際して、ニューヨークの伝説的な Strictly Rhythm と、イギリスの巨大ハウス・レーベル Defected という2つのレーベルのコラボレーションが見られましたが、アイデアや文化の違いなどで衝突することはありませんでしたか?

Phil Cheeseman : Defected は Strictly Rhythm とすごく相性のいいレーベルだから一緒に働いているんだ。オーナーの Simon Dunmore は音楽を知っているし、Defected はクオリティーの高いハウス・ミュージックをリリースすることで世界中で名前を知られているしね。

HRFQ : 再始動した Strictly Rhythm から作品をリリースするアーティストを見つけるのは困難でしたか?

Phil Cheeseman : 最近ではほとんどのプロデューサーが自分のレーベルを持っているけど、 Strictly Rhythm からのリリースに興味のあるアーティストからたくさん声がかかって来てるよ。今でも Strictly のマジックは健在さ!これからシーンの中でも最良の作品をリリースする自身があるよ。

End of the interview

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