HigherFrequency  DJインタビュー

ENGLISH INTERVIEW

Tomoki Tamura


日本の夏を代表する大型野外音楽フェス ”Metamorphose”。過去最高の動員を記録したという今年は天気が決して優れない中、日本中から集まった音楽ファンを前に出演者による非常に熱のこもった熱いプレイが続出し、霧雨とライティングによる幻想的な光の演出とあいまって、一夜限りの祭典は終始、笑顔と歓声に包まれたすばらしいフェスティバルだったといっていいだろう。Higher-Frequencyではこの ”Metamorphose” を主宰する DJ Mayuri にインタビューを敢行。今年の開催を終えての感想やフェスティバルの運営にあたって感じていることなどを温かい語り口で教えていただいた。

> Interview : Ryo Tsutsui (HigherFrequency)

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HF : 今年のメタモルフォーゼを無事に終えられて今どのような心境ですか?

Mayuri : 今年も無事に終了、成功してホッとしています。 直接関わっていた1500人を超えるスタッフはもちろんですが、スタッフ以外にも、媒体の方々や、クラブミュージック関係の方々、そして、ご迷惑をおかけしているにも関わらず、開催にご協力頂いている地元の方々など、多くの方々の支えがあっての成功ですので、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。  また、これだけの規模のフェスだと、いろいろと問題が起こることが多いのですが、メタモルフォーゼに参加頂いている皆さんがルールやモラルに高い意識を持って頂いているので、問題も起こらず、地元の方々からも好意的に受け入れられていて、その点につきましても、とても感謝しています。  メタモルフォーゼが、毎年大きくなってきているのも、シーン全体の活性があってのことですので、これからもシーン全体に貢献できればと思っています。

HF :今年のメタモルフォーゼでは集客的な面や、当日の雰囲気など、フェスティバル自体にすごく勢いがあったように感じましたが、ご自分ではそうした「勢い」のようなものは感じましたか?

Mayuri : 100%雨という天気予報にも関わらず過去最高の動員でしたので、ちょっとの悪天候等気にせずに楽しもう!というお客さんの心意気はすごく感じられました。しかも結局、奇跡的に霧雨程度で済んだので嬉しさ倍増、テンションがあがったのではないでしょうか。自然が作ってくれたスモーク効果でまたいつもと違う幻想的な雰囲気の中にも勢いがあったのは、私も感じました。 サイクルスポーツセンターでの開催も4年目という事で、各セクション諸々改善し、色々見えてきた中で効果的な新しいアイディアを試せる段階になってきてそれが成功したというのもあると思います。 参加して頂いているお客さんもメタモルフォーゼの楽しみ方に熟練してきていますし。 あとやはり、出演者の皆さんの気合いの入ったプレイ。全員本当に素晴らしい内容だったのが大きいと思います。 こういった様々なプラス要素がシンクロして全体的な勢いに繋がったのだと思います。

HF : 今回で9回目の開催だったということですが、そもそもどういったいきさつでメタモルフォーゼを始められるにいたったんですか?

Mayuri : メタモルフォーゼを始めた頃は、野外フェスといえば、メジャーなロックフェスかトランスのレイヴしかない時代でしたので、マイナーでも質の高いアーティストを中心として、ジャンルにとらわれないようなフェスが必要だと思って始めました。

HF : これまでのメタモルフォーゼで特に印象に残っている思い出をいくつか教えていただけますか?

Mayuri : 毎年色々思い出はありますが、強烈に印象に残っているのは、2003年の日本ランドでの赤富士と雲海。滅多に見れないと言われる赤富士が出現して、自然がメタモルフォーゼに共鳴してくれたかのようでした。早い時間の私のDJの時間帯には虹も出てあの年は大自然のスケールの大きい演出に感動しました。あと、2004年に苗場スキー場で開催した時、アフリカバンバータがお客さんを煽って、ステージ上に何十人も登ってしまい、勝手にダンス甲子園が始まってしまった時はとても困りましたが笑いましたね。後はなんといっても2005年のギャラクシー2ギャラクシー。終始鳥肌状態でした。ソーラーエリアが人で後ろの方まで人で埋まり、熱狂と感動の渦でした。一生の思い出です。

Tomoki Tamura

HF: 現在では日本を代表する巨大フェスティバルへと成長を遂げたわけですが、実際に運営されていて一番充実感を感じるのはどのようなところですか?

Mayuri : 楽しみにしていたアーティストが素晴らしい演奏/プレイをしてくれて、会場全体が感動で一体化した時です。ブッキングに手こずったアーティストの場合は充実感もひとしおです。

HF : 逆に一番大変なのはどのような部分でしょうか?

Mayuri : どのフェスでも同じですが、ゴミ問題に関しては、毎年頭を悩ませています。 メタモルフォーゼでは、この3年、デポジット制を取り入れていますが、この規模で飲食完全デポジットというのは、どのフェスでも経験が無く、事前の準備がかなり大変で、今年もデポジット制を完全にやりきれる状況が整ったのは7月に入ってからでした。今年も、参加して頂いた皆さんのご協力もあって、最後まで快適な環境で楽しんで頂けたと思います。

HF : ご自身も一線で活躍するDJでいらっしゃいますし、メタモルフォーゼでもプレイを披露されていますが、フェスティバルのプロデューサーと出演DJを掛け持ちすることに難しさというのはありますか?

Mayuri : サイクルスポーツセンターに移った最初の2年間は、新しい会場でしたので運営の方で手が一杯でDJどころではなかったのですが、ここにも段々慣れてきたので昨年からまた始めました。 ただ、一晩中バタバタした後のDJなので、DJモードにスイッチを切り替えるのが一苦労ではあります。 でも朝方お客さんも疲れている中で、私の時に集まってくれてるのはすごく嬉しいです。最後の曲をかけ終わった時の皆の笑顔と拍手には感動して疲れも飛びます。

HF : 今年何か特に思い出に残った出来事はありましたか?

Mayuri : どのアーティストも、参加頂いた皆さんの反応に刺激されたらしく、予想以上に素晴らしいパフォーマンスの連続で、どのアーティストも演奏が終わった後、とても感激していたことが印象的です。 内容的には、特にアシュラのライブが、夜中の霧雨のシチュエーションと相まって、とても幻想的で素晴らしかったです。霧雨によって自然に作られたスモーク効果で光の演出がとても美しく綺麗に映えました。

HF : 今後の予定など少しお聞かせください。

Mayuri :来年のメタモルフォーゼに関しては、今年の開催前からちょっとずつ進めているのですが、今から来年の開催が楽しみです。  また、シーン全体を振り返ると、新しいアーティストが、あまり活躍できていない状態が続いているので、もっと新しいアーティストが育つ環境作りであったり、ショウケース的なイベントの必要性も感じています。  新たにイベントを立ち上げるのが難しい状況にありますが、いろいろと試行錯誤をしている最中です。

End of the interview


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