HigherFrequency  DJインタビュー

ENGLISH INTERVIEW

layo

「僕はヌーヴォー・ディスコの視点はすごく好きだよ。今までの音楽の要素に新しいひねりを加えてあるからすごく新鮮だしね。僕は魂、そして、何よりもエネルギー、そして意外性を感じられる音楽が好きなんだ。僕にとってそれが踊れる音楽だね。」

UKの最も有名なDJの一人、Layo がニューレイヴ後のディスコブームに対して、好意を示しているのは恐らく多くの人にとって不思議なことではないだろう。しかし、彼は最近のロンドンがカッティングエッヂで格好をつけすぎているという評判には疑問を抱いている。 Laurent Garnier の、ロンドンは創造性を失い、新たな音楽を実験的に作るという意力を無くしてしまったという主張について質問された彼は、こう答えた。

「彼の言いたいことはすごくわかるんだけど、それがロンドンでだけ起こっている現象だとは思わないんだ。こういうのって時期的に変化するものだと思うんだよね。長期に渡ってベルリンは音楽的に素晴らしい土地だったけど、きっとその内に才能に溢れた人が住む新たな街が洗われるはずだよ。きっとイースト・ロンドンに行けば未だにそこは創造性に満ちあふれた土地だって感じられるしね。 ロンドンは数百年に渡って世界にとって重要な流行や自由を持った国だった。そして、それは今でも廃れてはいないと思う。だけど、新しいクラブで物事は変わってくるかも知れない。」

昨年惜しまれつつも閉鎖したクラブ、The End の創立者の一人でもあった彼の言葉にはトゲがあるが、新たなクラブのプロモーター達がクラブの名前を The Den に変更したことについては彼は冷静なようだ。

「またあのハコで新しいクラブが出来たのは予想してたよ。建物は作り直されるはずだったけど、世界は経済的に変わっちゃったからね。だけど、あのクラブを閉鎖したことを後悔はしていないよ。簡単に決めたことじゃなかったしね。人生において全てはタイミングなんだ。今あのクラブでプレイする予定は無いよ。」

その代わりに彼はロンドン中のあらゆるウェアハウスで月に2度、"Shake It London " というパーティーを開催している。今月、7月4日にはホックストンにてパーティーが開催され、昔からの仲間である Bushwacka と共にプレイを行なったという。

「The End は僕のハートであり、魂なんだ。だから、ロンドンの他のクラブでレジデントをやることは間違ってる気がしたんだ。だからウェアハウスを点々とするっていうパーティーのコンセプトは色んな意味で心地よく感じられたんだ。とてもユニークだし、場所も変えられる。きっとオーディエンス達もそんな風に前に一緒に前に進める方が喜んでくれると思うしね。」

Interview & Introduction : Jonty Skrufff (Skrufff.com)
Translation : Shogo Yuzen

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Skrufff : このパーティーで君と Bushwacka は他のDJを呼ばずにたった二人だけで一晩中DJをしているよね?7時間半のセットをプレイするのにいつもどれぐらい準備しているのかな?

Layo : 大体いつも前の月に買ったレコードを音楽のスタイルによって整理するところから始めるんだ。たとえばミニマル、トライバル、ディープ・ハウス、テクノ、そしてちょっと風変わりなものっていう風にね。そうやって整理しておけば、何がどこにあるかわかるから後は自分のフィーリングに任せてプレイするんだ。

Skrufff : 二人で競い合ったりする?それか、前もって誰がどのキラートラックをかけるかを決めたりするのかな?

Layo : あんまりそういうことはしないね。どっちかがかけた曲に対して「ちくしょう!あの曲かけようと思ってたのに。」って思う事はあるけどね。後は、時々片方がすごくいいプレイをしてて、もう片方がそれに必死について行くことはあるよ。

Skrufff : 最初の誰もいない1時間はどんな風にプレイしてるの?

Layo : いつもすごく緊張してるし、あまりいい心地はしないね。大体テンポがゆっくりで、ディープな音楽を掛けて夜に向けての暖かい空気作りをしてるよ。

Skrufff : The End が閉鎖してから、人生はどれくらい変わったと思う?

Layo : う〜ん、変わったことはいくつかあるけど、そんなに劇的な変化ではないかな。今も世界中で毎週末DJをやってるしね。でもスタジオを過ごす時間が多くなったことは確かだね。後は The End のチーム無しにパーティーをやるのはやっぱりすごく難しい。だけど、自分の家で考え事をしたりしながら時間を過ごすのは楽しいね。それに今年は天気も素晴らしいしね。けど、やっぱり The End のチームと一緒に仕事ができないのは寂しいね。彼らと一緒に何かをするのがすごく好きだったから。あれは僕にとって特別でかけがえの無いものだったよ。

Skrufff : 君は最近ブラジルで結婚したよね?あそこに永住したいと思うことはあるのかな?

Layo : いつかは家族で住みたいとは思っていたいけど、僕自身はロンドンにも家を構えていたいね。僕はやっぱりロンドン人だからさ。ブラジルは美しい場所だし、僕の子供達にビーチのそばで育って欲しいとも思ってる。僕はスポーツが好きなんだけど、サーフィンはできないんだ。だけど、もしかしたら僕の子供達はサーフィンを覚えられるかも知れない。だけど、ブラジルに住むなら現地のコミュニティーの運動にしっかりと参加したいと思うんだ。ブラジルの文化は音楽、アート、アウトドアなライフスタイルや暖かさの面で素晴らしいけど、社会的に平等じゃない部分がある。だからそれに対して何かをしたいと思うんだよ。

End of the interview


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