HigherFrequency  DJインタビュー

ENGLISH INTERVIEW

Damian Schwarz

マドリードを拠点とする Net28 は、CMYKmusik や Apnea, Cyclical Tracks, Mupa といったスペインの主要な気鋭レーベル&新世代サウンドの総元締めとして、EUそして世界のダンスミュージック・ファンから熱いまなざしを向けられているレーベル・コレクティヴである。Alex Under や Tadeo といった秀逸なアーティストを擁するそのクリエイティブ集団 Net28 の中でも一際異彩を放ち、各方面でいま話題を集めているアーティストが Damian Schwartz だ。 ’08年10月にその Net28 が満を持して発表した Damian のフルアルバム "Party Lovers" は、ハウシーで色気のあるヴォイス・サンプル、ピアノ、そしてダークでアトモスフェリックなシンセが独特な世界感を鮮やかに演出し、無駄や隙を一切感じさせない音数、フレーズ、その展開は彼の才能が確かに本物だと証明するに十分な出来であったといえる。続けて12月には Johnny D や Guillaume & The Coutu Dumonts, Federico Molinari など、“今”をときめく新鋭を集め、ハウス化の進む一連の独産テクノ〜モダン・ハウスの流れをまさに象徴している最注目レーベル Oslo の’08年最後のリリースとして "El Malo" を発表。 Ricardo Villalobos, Loco Dice, Robag Wruhme, Mathias Kaden, Cassy らがこぞってサポートするなど、その勢いは留まることを知らない。

そんな待望の初来日を控えた彼のインタビューを入手。 自身のキャリアの始まりや最近のリリースについて、初来日を控えた今の心情などを等身大の言葉で誠実に語ってくた。

Interview & Translation : Ryo Tsutsui _ Introduction : Ryo Tsutsui

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Ryo Tsutsui (Ryo) : ではまずあなたの音楽的バックグラウンドについて教えていただけますか?

Damian Schwartz (Damian) : 僕が音楽を始めたのはずいぶん昔で、11歳の頃にレッスンを受けながらドラムをたたき始めたんだ。その後15歳の時に初めてマドリットでハウス・テクノシーンに触れて、すっかり虜になってしまったんだ。
最初に夢中になったレーベルは Mosaic や 7th City, UR といったレーベルだったけど基本的にはどんな音楽も好きだし、その中から自分の音楽に応用できそうな何かを常に探してるよ。

Ryo : どのようにしてダンスミュージックのアーティストとしてのキャリアをスタートされたんですか?

Damian : うん、まあ、偶然というか、僕は当時、学生をしながら仕事として音楽をやっていた時期で、その頃よくレコードを買いにいっていた店で Alex Under が働いていて、仲良くなっていったんだけど、彼が CMYKmusik を始めたことでスタートしていったんだよね。

Ryo : 去年の10月に発表されたご自身のアーティストアルバム 'Party Lovers' についてですが、プロデュースされるのにどれぐらいの月日を費やされましたか?

Damian : 頭の中でイメージを固めていた時間はすごく長かったんだけど…だけどスタジオに入ってからはそんなに長くなかったかな、大体4ヶ月ぐらいだったと思うよ。イメージがきっちり定まってから作業に入ったんだ。

Ryo : すばらしい出来のアルバムでしたが、あなたが作品を通して伝えたかったことはなんですか?

Damian : 基本的には今の自分のダンスミュージックに対するアイディアやコンセプトを表現したものなんだけど、古いものと新しいもの、ハウスとテクノの融合、そこに僕が影響を受けた様々な音楽的要素を混ぜつつ、ライブ感のある生々しい サウンドにまとめることを意識したよ。

Damian Schwarz

Ryo : 去年の暮れに話題の Oslo より EP "El Malo" を発表されましたね。これもまたすばらしいアイテムでしたが、そもそも Oslo との関係はどのようにしてスタートしたんですか?

Damian : 少し前になるけど’06年頃にブエノスアイレスで Federico Molinari (Nekes とともに Oslo の共同オーナー) と仲良くなって、彼がレーベルに対してすごくフレッシュで新しいコンセプトを持っていたから、Oslo の立ち上げのときにずいぶんサポートしたんだ。

Ryo : あなたが作る音楽には明確な個性がありますが、プロデュースに対してどのような哲学をお持ちですか?

Damian : 基本的にはナチュラルであろうとしているんだよね。自分なりの音のラインを追い求めていて、それを壊しては元に戻るということを繰り返しているよ。スムーズでありながらざっくりとした組み立てというようなところを意識しているかな。

Ryo : 今のヨーロッパ、及びスペインのダンスミュージックシーンに対してはどう感じてらっしゃいますか?

Damian : 今は面白くなっている時期だと感じるね。音楽がまた新しい方向へと進化しているからね。ただレコードの売り上げが減少していることは残念だよ。

Ryo : 今回の来日があなたの日本でのファーストギグとなりますね?

Damian : すごく楽しみにしていて、そのことをたくさん考えているよ。日本でプレイする多くのアーティストから日本のクラウドの素晴らしさを聞かされているからすごく楽しみなんだ!

Ryo : 日本のファンに一言メッセージをお願いします。

Damian : とにかく僕は日本に行くことをすごくすごく楽しみにしていて、みんなにもできるだけ僕のライブセットを楽しんでほしいと思っているよ。僕もそのためにベストを尽くすから!

End of the interview



WEEKEND WARRIORZ feat. DAMIAN SCHWARTZ
2009年2月10日(火) @ UNIT _ 23:30〜
Door : Y4,000 _ w/flyer : Y3,500 _ Adv : Y3,000

【UNIT】 -WEEKEND WARRIORZ 03-
Live : Damian Schwartz (Mupa, CMYK, Oslo, Net28/Madrid)
DJ : Ryo Tsutsui (Weekend Warriorz, Eden), Aosawa (世田谷レーシング), Shingo420 (Sexon Super Peace)
VJ : Realrockdesign
Sounds PA : Philfonic
Deco : Tsuyoshi Ikegami (YES!pr)
Pist Exhibition : Sexon Super Peace

【SALOON】 "FREAQUE"
DJ : DJ Son (BMM), Yuki+Mizo (Freaque), Hideyuki Ozaki (Magritte), Goro (Prize, Anima, Stem), 7 Takahashi (Vacation)

Damian Schwarz



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