HigherFrequency  DJインタビュー

ENGLISH INTERVIEW

Tomoki Tamura


ロンドン発の人気プロデューサー集団 Bugz in the Attic のブレインでもある Afronaut が長年温めてきたというプエルトリコ・プロジェクト、ここ5年で最低20回は通ってるというプエルトリコで、現地のミュージシャンとのセッションと、ロンドンを中心とした彼のネットワーク上のプロデューサー達を組み合わせて刺激的なサウンドを表現することに成功している。過去にいくつかの作品がアナログでリリースされ、既に DJ の間では大きな話題になったこのプロジェクトからいよいよアルバム ”Hecho en Casa pt.1” がリリースされたとのことで、 Higher-Frequency では彼にインタビューを敢行。どんなきっかけでプエルトリコ・プロジェクトに取り組むことにしたのかや、どのように取り組んできたのかなどを本人の口から語ってもらった。

> Interview : Ryo Tsutsui (HigherFrequency)

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HF : どのようなきっかけでプエルトリコの音楽に興味を持たれたんですか?

Afronaut : 2001年のマイアミ・ウィンター・ミュージック・カンファレンスの後に当時Pablo Rodriguezのスタジオで働いていた友人のJuan Rojasに招かれてプエルトリコへいったんだ。そしてプエルトリコでまた別の友人Emillo Velezに連れられて、色々な店で音楽をディグってみたらPuerto Rican Salsaや bomba, Plena, Rumbaといった様々なバリエーションのラテン音楽に魅了されてしまったんだ。

HF :どのようにして今回のラテンプロジェクトに取り組もうと決意されるに至ったんですか?

Afronaut : EmilloやJuanとPabloのクラブやフェスティバルで何度かDJしているうちに、そのクラブやフェスでのプレイを録音して、後からそれをPabloのクラブの上にあったスタジオでいじってみることを始めたんだ。そうしているうちに、Pabloはギャラリーも持ってるし、アート+音楽のフェスティバルもやっていたから、そういったフェスの空気を切り取ったような音楽、アート、ショートフィルム、写真、文芸などを合わせたDVD付の本みたいなものを作って、コンテンポラリーなオーディオビジュアルスクラップブックとしてシリーズで出していったら、通常のCDやレコードの流通で手に取る人よりももっと多くの人に僕らの音楽やアートが受け取ってもらえるんじゃないかって思ったんだ。

HF : このプロジェクトを通して何か特別学んだことはありますか?

Afronaut : うん!自分の名前はスペイン語の発音だと全然違うって事だよ。

HF : 今回リリースされた “Hecho En Casa part1” をプロデュースするのに時間的にはどれぐらい掛かりましたか?

Afronaut : すごくかかったよ! プエルトリコはまるでスペインにいるみたいにとても暑くて、皆もいつでも「OK,OK, 問題なしさ、明日やるよ」っていうゆったりした感じだからね。。まるでSeijiがプロデュースした "Mannana por la mannana” っていう歌みたいに。彼は2003年にプエルトリコへ行って、僕もすぐ後を追ったんだ。それから5年目になるんだけど、やっとHecho en Casaプロジェクトの1,2,3番用の楽曲が楽曲のリミックスまで含めて揃ったところなんだ。大体60曲ぐらいの歌やトラックがあるんだよ。

Tomoki Tamura

HF: どのようにして作業を進められたのかを少しお聞かせいただけますか?

Afronaut : 色々なやり方をしたよ。曲によってはロンドンでスタジオトラックとしてスタートして、カンデラスタジオで歌やパーカッションを録音したことや、Giovanni Hildago やRoberto Roena, Sammy Alyaなんかのゲストが参加してくれたときにはスタジオに来てもらって、好きに歌ってもらったり、コンガやティンバレスを好きに演奏してもらったし、時にはクラブやイベントで観客を前にしてフリーでジャムをしたものを生で録音したこともあった。小さなアイディアさえあって、録音された素材があれば、一緒にアレンジメントを考えて曲に仕上げるのは簡単だったよ。それにフェスティバルを通して撮影されたり、描かれたりした写真や絵、アートデザインなんかも沢山あったから、それらを誰でも手に取ることができる、いい感じのパッケージにまとめるってことを考えていったんだ。

HF : 今回のCDを通して伝えたいメッセージはなんですか?

Afronaut : クリエイティブ・フリーダムだね。とにかく意識したのは何かこれまでにないことにチャレンジすることや、自分の癖を裏切るということ。音楽の作り方には正解も不正解もないのさ、あるのはそれを聴いた人が好きか嫌いかということだけだよ。

HF : 次のafronautの予定は?

Afronaut : 遂に本が出る予定さ。

HF : それでは最後に日本のファンに一言。

Afronaut : いつもサポートありがとう!僕らの最新のニュースやインフォ、音楽をチェックできるwww.coopr8.netも是非チェックしてね。

End of the interview


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