90年代、Basic Channel 傘下の伝説のスタジオ "Dubplates & Mastering" のカッティング・エンジニアとして腕を鍛え、ベルリンのシーンを裏舞台からじっくりと見つめてきた Pole。Jan Jelinek, John Tejada、Portable、 Mike Shannon、Deadbeat、そして最近では Shackleton といった才能を紹介し続けている老舗レーベル ~scape の主宰であり、一時の流行に左右されることのない良質なリリースが世界中で高い評価を受けるほか、本人のしっかりと鍛えられた耳、そして腕前を最大限発揮したアーティストとしてのライブセットにも定評がある。
来日直前となる本インタビューでは、その長年の活動の背景と、今回 "VSセット" と題してのライブセットで共演する Deadbeat との出会いなどを語ってもらった
Interviewer : Koji Umemoto (Altvision)
In cooperation with HITOMI Productions
―― まず最初にあなたの生まれた環境や音楽的なバックグラウンドを教えて下さい。
Pole : ドイツのデュッセルドルフという芸術家のハイネやシューマン等が活躍した芸術の街で生まれ、幼少期を過ごしたんだ。ピアノを学んでいて、学校では友達と合奏したりしてたな。 80's初頭にはいくつかのバンドでプレイしたり、自分の最初のバンドプロジェクトも始めた。その後、ドイツのケルンで7 年くらい過ごした後、ベルリンに移住して働くようになったんだ。
―― 90年代、Basic Channel 傘下にあった伝説の「Dubplates & Mastering」スタジオでエンジニアとして活動するようになったきっかけは?また、当時 Basic Channel はあなたにとってどんな存在でしたか?
Pole : 友人の Thomas Fehlmann の紹介で、1996年に「Dubplates & Mastering」でカッティング・エンジニアとして働くようになったんだ。それまでマスタリング・スタジオで働いたことはなかったけれど、音楽を作るうえで自分の次のステップになると思ってね、すごく興味が湧いたんだ。そこでは本当に沢山のことを学んだよ。特にレコードのカッティングの過程には凄く感銘を受けたね。今も自分のスタジオで "Neumann VMS 70 lathe" を使ってバイナルをカットしてるよ。Basic Channel はとてもクールなレーベル。彼らの音楽は大好きだよ。
―― 自分自身で音楽制作を始めるようになったキッカケは?いつ頃?
Pole : 説明するのが難しいね。キッカケは沢山あると思うけど、80年代前半~中頃にドイツのパンクバンドの Hans-A-Plast や Richard Hell、Wire、インダストリアル・ミュージックの Throbbing Gristle、Malaria、Palais Schaumburg とか、あとすごくジャズにハマっててね。色んなスタイルの音楽を聴いていたから、具体的に何が自分で制作を始めるキッカケだったのかは分からないけど、70~80年代の私がまだ小さかった時に住んでいた街デュッセルドルフには、Kraftwerk や DAF、Fehlfarben なんかも住んでいて、その頃の全てのジャンルの音楽とバンドに大きな影響を受けたことは確かだね。
―― 尊敬しているアーティスト、影響を受けたアーティストはいますか?
Pole : さっきも述べた通り、沢山い過ぎて、No.1 を決めるのは難しいね。誰かに絞るのはフェアーじゃないからね。さっき挙げたアーティストに追加するなら、Gang Starr、Public Enemy、Alice Coltrain、Thelonius Monk、Prefab Sprout、The Clash、Nick Cave、Chicago Art Ensemble、Puupul Vuh、Harmonia、Cluster、Neu! and many more..
―― あなたの創り出す音楽には色々な要素があると思います。特に、ダブの要素を散りばめた作品が特徴的ですね。そのダブとの出会いは?
Pole : それはアクシデントみたいなもので、ダブやレゲエを本当に理解する前に、ベースとエフェクトがとても好きだったんだ。すでにヘヴィーなベース・ミュージックを作っていたし。ベルリンに引っ越した後に、ようやくダブの方式が分かったよ。ベルリンはダブの影響が凄くて、沢山の人がこのジャンルに興味を持っていたしね。その少し前はヒップホップにもハマったけど、正直、自分がいつも聞いている音楽にはダブの要素があると改めて思ったんだ。The Clash や ABC、The Slits みたいなバンドは、"これがダブ" っていう見地から名前を挙げてるわけじゃないけどね。
―― <~scape>レーベルを始めたキッカケは?
Pole : いい音楽のためのプラットホームを作るアイデアがあったんだ。ポップなマーケットは違う、実験的でいい音楽に制限をかけないスペースの構築。その頃幸運にも、Kid Clayton、Jan Jelinek、Burnt Friedman といった素晴らしいアーティスト達と出会うことができて、<~scape>レーベルを始めたんだよ。それはとてもシンプルなキッカケだった。
―― ここ日本でもダブ、ミニマル、テクノなどに関わる多くのアーティストが、あなたとレーベル<~scape>の影響を受けていると思います。こういったフィードバックをあなたはどう感じますか?
Pole : Wow!ありがとう。これはアーティスト、レーベルオーナーとしては、最高の喜びだね。Hugs to Japan!

―― <~scape>レーベルには素晴らしいアーティストが沢山いますが、その中でも今回一緒に来日する Deadbeat (Scott) との出会いを教えて下さい。また彼はどんなアーティストですか?
Pole : 彼がモントリオールに住んでいた時、私は Mutek Festival でいくつかライブをやってたんだけど、そこで Scott と出会ったんだ。それで Scott の音楽に恋してね(笑)、レコードをプレスすることになったんだよ。彼の創る音楽は最高だね。
―― 90年代と比べてかなり変化があったと思いますが、現在のベルリンのダンスミュージック・シーンについて聞かせてもらえますか?
Pole : クラブミュージック中心に要約されている。音楽とクラブの多様性は以前より減っているけど、まだまだ面白いよ。ベルリンとその音楽シーンは常に変化していると思う。ただ全く新しい音楽アイデアは出てきてないかな。新しいと言えばダブステップはベルリンで人気があるけど、UK発祥だからね。でもダブステップは、ダブ+ベース+テクノで構成されてるでしょ。要は、ダブステップの構成/音楽はベルリンに凄くフィットするってことだね。
―― 今後のヴィジョンや活動、リリース予定などについて教えて下さい。
Pole : 次のアルバムに集中して取り組んでいるよ。いま頭の中はほとんどこのアルバムのことで一杯かな(笑)
―― あなたが Deadbeat と出演する7/16(金)@代官山UNIT「ALTVISON」では、今回特別にレゲエ・サウンド・システムを持ち込みます。このサウンド・システムとあなたのライブの融合についてどう思われますか?
Pole : まず私はクリアで太い重低音が好きだね。あとクリアな中音域と高音。体が震えるくらいのサウンドだったらバッチリだね。今回のライブでは、ダビーでディープなベースが効いた、より早いトラックも披露する予定。ヘヴィーでクリアなサウンドを予想してるよ。日本のサウンド・システムは、ヨーロッパのほとんどより、かなりハイクオリティーだからね。
―― 最後に、4 年ぶりとなるあなたのLIVEパフォーマンスを心待ちにしている日本のファンにメッセージをお願いします!
Pole : Hey Japan!
久しぶりに日本でLIVEするのを本当に楽しみにしてるよ。
超重量級のベースを重低音サウンドシステムでぜひ体験してくれ。
Best my friends,
Pole from Berlin
End of the interview
[Pole Live Infornation]
2010.07.16 (Fri) ALTVISION @ UNIT, Tokyo
|
99: Anchorsong Interview ![]()
2011.11.11
|
98: DJ AKi Interview ![]()
2011.11.10
|
97: Little Dragon Interview ![]()
2011.10.30
|
96: Justin Robertson Interview ![]()
2011.10.30
|
95: Justice Interview ![]()
2011.10.21
|
94: KIDO YOJI Interview ![]()
2011.10.21
|
93: Zomby Interview ![]()
2011.10.14
|
92: Joker Interview ![]()
2011.10.14
|
91: Rustie Interview ![]()
2011.10.07
|
90: Matthew Herbert Interview ![]()
2011.10.07