Burial 「Street Halo / Kindred」

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リリースでの活動以外はいまだミステリアスな存在で居続けるダブステップの旗手、Burial こと William Bevan。Kode9 率いる 〈Hyperdub〉 の1番として2005年にリリースされたファースト・シングル 「South London Boroughs」 でデビュー、そして2006年にファースト・アルバム 『Burial』 をリリースし、そのたった2枚の作品によってシーンを代表するアーティストとなってしまった(間にリリースされているセカンド・シングル 「Distant Light」 は、Kode9 のリミックス以外ファーストの収録曲の先行カットだ)。(Text : 河村祐介)

Burial
Burial

Official Myspace Page :
www.myspace.com/burialuk

〈Hyperdub〉 Official Site :
www.hyperdub.net

Japanese Official Page :
www.beatink.com/Labels/Hyperdub/Burial


dot.jpg ダブステップのシーンに転換期をもたらした男

William の育った場所でもある、サウス・ロンドンはクロイドンで、2000年代前半に生まれたダブステップは、彼がアルバムをリリースするまで、ある意味で良くも悪くも12インチ主体(更に、その初期はホワイト盤やアセテートのダブプレートのみ)のミュージック・カルチャーであり、言ってしまえば DJ とダンスフロアに集まる人々のアンダーグラウンドな音楽であった。しかし、彼のファースト・アルバム 『Burial』 は、リリースされるや否や、その状況を覆すほど広い層にアピールした。そして Burial のアルバムの成功は……いや、既にシーン自体の盛り上がりからのだめ押しと言った方が良いと思うが、シングル単位のシーンからアーティスト・アルバム単位のリリースも行われる成熟したシーンへとなる転換期ともなった。そして早くも翌年の2007年にリリースされたセカンド・アルバム 『Untrue』 は、その音楽性を更に豊かなものとし、その後に続くポスト・ダブステップ勢の躍進を加速させた。ほぼ完璧なほどに高い評価を得た彼は、その後、UK の先輩アーティストとコラボレーションをこなすことにもなる。Four Tet、Massive Attack、更には Thom Yorke といった、UK の音楽シーンを代表するトップ中のトップ・アーティスト達だ。こうして Burial は、いわゆるダブステップ・シーンそのものには見向きもしない、広い範囲のリスナーですら、その名前を注目せずにはいられないアーティストとなった。

Burial 『Burial』
Burial - 『Burial』 (Hyperdub / Beat Records)
 
“Distant Lights” Video

Burial 『Untrue』
Burial - 『Untrue』 (Hyperdub / Beat Records)

 
“Archangel” Video

dot.jpg そして更に一歩進んだリズム・アプローチへ

そして2012年、日本独占で初 CD 化されるのが 「Street Halo / Kindred」 である。2011年の3月下旬にヴァイナルと配信のみでリリースされた久々のソロ・シングル 「Street Halo」 は、やはりリリース直後も大きな話題となった。表題曲は、Pearson Sound などの 〈Hessle Audio〉 や Untold の 〈Hemlock〉 周辺とも通じるリズム――ピッチダウンしたダーク・ガラージとでも言えそうな、イーヴン・キックを基調としたブリアル流のミニマル・テクノ。重低音のリズムの上を、もはやお家芸とも言えるグリッジ・ノイズと変調されたヴォイス・サンプルがメランコリックに泳ぎ回る。2曲目には更にスクリュードされたダウンテンポ “NYC”、そして “Stolen Dog” でも幽玄な変調ヴォイスが乗るのはテクノ的なリズムだ。アルバム 『Untrue』 から、更に一歩進んだリズム・アプローチが垣間見られる。そして、この CD には最新 EP 「Kindred」 からの3トラックも収録されている。彼の作品には珍しく、10分を超えるトラックも2曲ある。こちらの EP からのトラックは、どちらかと言えば、そのリズム・アプローチにおいては 『Untrue』 で試みられた、ガラージ / 2ステップの変化系とも言える跳ねたリズムがグルーヴを生み出している。これまでのリリース量を考えれば6曲入りの EP の登場は非常に貴重なものと言えるだろう。そして、このリリースに際して、ファースト、セカンド・アルバムもボーナス・トラックが追加されてリリースされることになっている。ぜひとも未聴の人は、この機会にその音を体験するべきだ。

Burial 「Street Halo / Kindred」
Burial - 「Street Halo / Kindred」 (2012)
Release Date : 2012. 02. 11
Cat No : BRC-320
Label : Hyperdub / Beat Records
Price : Y1,600
*それぞれ初 CD 化のボーナス・トラック2曲を収録し、『Burial』(BRC-321)『Untrue』(BRC-322) のリイシュー盤も同時発売。

 

 


“Street Halo” Video

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