そして更に一歩進んだリズム・アプローチへ
そして2012年、日本独占で初 CD 化されるのが 「Street Halo / Kindred」 である。2011年の3月下旬にヴァイナルと配信のみでリリースされた久々のソロ・シングル 「Street Halo」 は、やはりリリース直後も大きな話題となった。表題曲は、Pearson Sound などの 〈Hessle Audio〉 や Untold の 〈Hemlock〉 周辺とも通じるリズム――ピッチダウンしたダーク・ガラージとでも言えそうな、イーヴン・キックを基調としたブリアル流のミニマル・テクノ。重低音のリズムの上を、もはやお家芸とも言えるグリッジ・ノイズと変調されたヴォイス・サンプルがメランコリックに泳ぎ回る。2曲目には更にスクリュードされたダウンテンポ “NYC”、そして “Stolen Dog” でも幽玄な変調ヴォイスが乗るのはテクノ的なリズムだ。アルバム 『Untrue』 から、更に一歩進んだリズム・アプローチが垣間見られる。そして、この CD には最新 EP 「Kindred」 からの3トラックも収録されている。彼の作品には珍しく、10分を超えるトラックも2曲ある。こちらの EP からのトラックは、どちらかと言えば、そのリズム・アプローチにおいては 『Untrue』 で試みられた、ガラージ / 2ステップの変化系とも言える跳ねたリズムがグルーヴを生み出している。これまでのリリース量を考えれば6曲入りの EP の登場は非常に貴重なものと言えるだろう。そして、このリリースに際して、ファースト、セカンド・アルバムもボーナス・トラックが追加されてリリースされることになっている。ぜひとも未聴の人は、この機会にその音を体験するべきだ。