HOLIC 5th Anniversary -The History of HOLIC-

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2007年1月に THE END / AKA で産声をあげた HOLIC が5周年を迎える。節目を迎えた2012年に Higher Frequency との特別企画として、HOLIC の軌跡をお届けする。

HOLIC は、Tomoki Tamura と現在は日本で活躍する kikiorix の2人を中心に伝説のクラブ THE END / AKA で2007年に始まったパーティーで、現在に至るまで3000人規模のカウントダウン・イベントからシークレット・ウエアハウスなどで行われるアンダーグラウンドなパーティーなど、様々な形で毎月定期的に開催され、常にロンドンのクラブ・シーンに絶大な影響力を与えている。HOLIC の特筆すべきポイントは、先見の明のあるアーティスト・ブッキングと、ロンドンの重鎮的ベテラン DJ からの絶大的な信頼である。ここでは、HOLIC の始まりから現在までと、日本ツアーを目前にしている HOLIC の2012年の動向などを一気に紹介したい。(Text by Takahiro Nakayama)

HOLICの夜明け

意外に知られていない事実だが、HOLIC は実はドラムンベースのパーティーとして、2006年に東ロンドンのクラブ Herbal で水曜日に始まったプロジェクトである。ちなみに第一回目のゲストは LTJ Bukem の 〈Good Looking Records〉 からのリリースで知られる DJ Makoto であった。HOLIC の前身である、matsuri というアート、ファション、音楽の総合アート・フェスティバルをブリックレーンで開催していた時期に、matsuri のオーガナイザー陣によって音楽だけに特化したイベントを始めたのが HOLIC の始まりだ。メインルームでは、ドラムンベースが奏でられ、セカンドルームでは Tomoki Tamura と kikiorix をレジデント DJ に、当時まだ無名であった Italoboyz や Anthea、Johnny Rock などがプレイしていた。Tomoki と kikiorix が成し遂げた、語られていない功績としては、matsuri で 〈Defected〉 のレーベルオーナーである Simon Dumore と来英中だったJazztronik の野崎良太を同時にブッキングし、野崎氏の才能に惚れ込んだ Simon からのオファーで 〈Defected〉 のミックス CD シリーズ『Jazztronik in the House』が生まれたことだろう。他にも日本人アーティストでは、過去に Ryo Murakami、Hideo Kobayashi、Masanori Morita、Pi-ge、Satoshi Otsuki、Hiroaki OBA などが HOLIC に出演している。

THE END / AKA での成功

ただでさえ目立つ日本人 DJ 2人が Geisha Disco Boyz という名のユニットで DJを始めてから、彼等の名前がローカルで有名になるまでに時間は必要なかった。曜日や昼夜を問わず、アフターアワーズのパーティーなどでも積極的に活動していた Geisha Disco Boyz は多い日は一日に3~4件のギグをこなし、次第にロンドンのアンダーグランドシーンに存在感を示す DJ へと成長を遂げた。そして2006年の12月、Fabric や Ministry of Sound と肩を並べていた老舗クラブ THE END / AKA からのオファーが届いた。内容は、2007年から第二木曜日の枠で毎月 HOLIC をやらないかということだった。イベント制作に費やせる時間は2週間だったが、HOLIC はブランドを一新するべく、ロゴやフライヤーのデザインを新調して、音楽、ヴィジュアル、アートワークをトータル・ブランディング。この瞬間が今の HOLIC のスタート地点である。

記念すべき第一回のゲストには、THE END / AKA に HOLIC を推薦してくれた東ロンドンのクラブ East Village のオーナーである Stuart Patterson と、当時はまったく無名で今にも潰れそうなレコード屋で働きながら作曲し、〈Rekids〉 や 〈Tsuba〉 とサインしたばかりの Spencer Parker だった。短い時間のプロモーションであったが、200人以上を木曜日に集客して初回から成功を収めた。いきなりの成功を収めた HOLIC は、Terry Farley、Jimpster、Milton Jackson などを続けてゲストに招き、ロンドンで最も成功している木曜日のパーティーとして、雑誌や新聞などで話題となり始める。惜しまれながらも kikiorix が日本へ帰国した後も勢いは留まることなく、Carl Cox と2人で伝説の木曜日のパーティー Ultimate Base のレジデントを務めた Jim Masters や、泣く子も黙る Andrew Weatherall など次々とロンドンのレジェンド達を招聘し、パーティーは回数を重ねるごとに成長し続けていった。

また2007年10月以降は、Minisitry of Sound で開催されていた Derrick May 主宰の Hi-Tek-Soul で常時ワンルームを任されるなど、在英日本人主催のパーティーでは前代未聞の引く手数多のパーティーとなる。X-Press2 の3人を迎えて開催された1周年を成功に収めた後も、Glimpse と Oliver Ho、Recloose と Studio Apartment、Jay Sherpheard と Hideo Kobayashi、Terry Francis と Maya Jane Coles、Rocky と Steve Bicknell など常に豪華ゲストを2人迎え、更にレジデントの Tomoki Tamura がクローズを務めるというスタイルで毎月第二木曜日は平日とは考えられないような熱気に包まれていた HOLIC @ THE END/AKA。Grace Jones が自身のコンサートのアフター・パーティーに HOLIC を選び、Tomoki Tamura の DJ プレイを大絶賛するなど、この頃に HOLIC はロンドンで不動の人気を確立する。

THE END of THE END

HOLIC に転機が訪れたのは2008年の10月のことだった。THE END のマネージャーから一本の電話、その内容は THE END/AKA が2009年1月をもって13年というクラブの歴史に終止符を打つということだった。衝撃的なニュースは、一夜で世界中のファンへと知れ渡る。2009年1月に THE END/AKA で開催された最後の HOLIC は「Last Dance」と銘打って、ゲストを呼ばずに Tomoki Tamura の5時間のロングセットで幕を閉じた。表にできた列はクローズまで止む事がなく、400人以上が最後のダンスに酔いしれた。2年間続いた第二木曜日の HOLIC はここで終止符を打ち、週末のパーティーへと形を変えて再出発したのだった。

土曜日の East Village にベニューを移して開催された2周年イベントでは、ゲストの DJ DEEP が突然入院して来れなくなったりと波乱と幕開けだった。その後も Fabric や The Arches でワンルームを任されたり、DJ PIERRE、Burnski、Ben Simth などのアーティストを招聘して East Village でも単独パーティーを続けるも、THE END / AKA に満ちあふれていたパーティー・エネルギーを生み出すことが出来ず、振り返ってみると2009年は HOLIC にとって試行錯誤が続いた年であったと言える。Damian Lazarus を迎えて、一般道路を閉鎖して夏にストリート・パーティーをやったりし始めたのもこの時期だった。

ウェアハウス回帰 / The Old Truman Brewery

記憶に新しい人も多いと思うが、2008年から2010年くらいにかけてロンドンでは歴史のある大型ナイトクラブが立て続けに閉店に追い込まれた。オリンピックの開催に伴う開発で、キングスクロスに位置する The Key, Cross, Canvas を皮切りに、THE END / AKA、Turnmills、そして遂には T-Bar や matter までもが閉店。営業ライセンスを取り巻く環境は悪化の一途で、ロンドンのパーティーはアンダーグランドなウェアハウス・パーティーへと回帰していった。

そして最終的に HOLIC も、2009年の12月に新たなホームとなる場所を見つける。ブリックレーンの中心に位置する、Cafe 1001 とビールの醸造所の跡地である The Old Truman Brewery。ここでの1発目のパーティーでは、A Guy Called Gerald、Rozzo、Toby Tobias をゲストに招聘して2ルームで豪華に開催。そして、3周年には念願の DJ DEEP と Justin Drake を招き、Camp で成功させると、そこからは破竹の勢いで Doc Martin、Audio Warner、Ralf Kollman、Phil Weeks、Chris Carrie などイギリス国外からのゲストを招聘。Cafe1001 と The Old Truman Brewery で土曜日に2ヶ月に1回のペースで開催を続けながら、東ロンドンの別のクラブ Cargo で、HOLIC presents Tittle Tattle をスタートさせる。

2010年の大晦日には The Old Truman Brewery の普段使っていないシークレット・ウェアハウスをオープンさせて東ロンドン最大規模のカウントダウン・イベントを開催。ゲスト DJ の Paul Woolford、Mountain People、Makam と Tomoki Tamuraが3000人のオーディエンスを18時間の狂気の宴へと誘った。また、2011年の1月には東京は WOMB、大阪は Triangle で HOLIC 日本ツアーを決行し、日本にも HOLIC 旋風を巻き起こす。そして2月にはホーム、ロンドンで4周年を迎え、〈DIYNAMIC Records〉 より Solomun と Stiming をゲストに壮絶な盛り上がりで周年を迎えたのである。

日本人にとって忘れる事のできない事件となった、3.11東日本大震災を受けて、HOLIC は1週間後には Play for Japan を East Village で、そして5月には Don't Forget を Fabric で開催。Carl Cox や John Digweed を始め、secretsundaze の Giles、James、そしていつも HOLIC を支えてくれているロンドンのレジェンド達が集結し、2つのイベントで6万ポンド(700万円相当)以上を被災地へと寄付した。また5月には Jimpster と Agaric、6月には Daniel Bell、7月には Designers block のオフィスを使ったハウス・パーティー、8月には毎年100万人以上が参加する Notting Hill Carnival にも HOLIC として出演するなど、毎月異なるクラブやウェアハウスで多種多様なパーティーの楽しみ方を提供し続けている。

10月のハロウィーンには壮絶なライブを披露してくれた Mr G、11月は新鋭気鋭のハウス・レーベル 〈SUOL〉 より Trickski と Johnjon & Chopstick、12月には FAITH との共同開催によるクリスマス・パーティーに Dan Ghenacia を招く。そしてカウントダウンには、Steve Bicknell 率いる LOST と共催で、Juan Atkins、Chris Carrier を招聘して3000人規模のカウントダウンを2年連続で開催している。2011年は、HOLIC と Tittle Tattle を合わせると1年で20回以上のパーティーを開催するという、過去に例がないほど HOLIC にとって怒濤の年であった。

Special Messages from Artists

X-Press2

HOLIC はロンドンで最高のパーティーのうちのひとつを開いてるんだ。彼らのパーティーへの情熱と愛情は、いつだって僕らにアピールしてくるよ。HOLIC で僕らがプレイする時は、必ず全てがパーフェクトなものになるってわかってるしね! ヴェニュー、サウンド、プロダクション、クラウド、その全てが最高なんだ。それに彼らは完全に音楽に打ち込んでいて、既存のものに固執せず、より新しいサウンドも試してみてる。僕らはいつも HOLIC を楽しみにしてるよ。だって、それがスペシャルなものになるってわかってるからさ!

Jimpster

これまでに HOLIC では2回プレイしたけど、彼らは素晴らしいパーティーの開き方をわかってるね! 音楽や DJ のセレクションはトップ・クオリティだし、彼らが呼んでくるお客さんは、いつも幅広くて、みんな音楽をしっかりと楽しむんだ。うん、間違いなく HOLIC でプレイするのは楽しいよ!

Solomun

パーティーよし! クラウドよし! プロモーターよし! HOLIC は注目だね!

Dan Ghenacia

HOLIC でプレイ出来ることは光栄に思ってるよ。素晴らしいパーティーだし、クラウドも最高さ。

Maya Jane Coles

HOLIC は素晴らしいパーティーの開き方をわかってると思う。それにロンドンと日本のコネクションが感じられるから、HOLIC でプレイするのはいつだって楽しいんだ。すごくアットホームな気持ちになれるの。

To The Future

Holic Japan Tour 2012

2012年、HOLIC が日本に凱旋帰国を果たす。昨年10月にディープ・インパクトを放った鬼才 Mr G を引き連れての日本ツアー、1月20日(金)が大阪のシークレット・ロケーション、1月21日(土)が東京の WOMB で開催される。更に2012年初旬には、HOLIC がレーベルを起動。その名も 〈HOLIC TRAX〉 だ。世界が注目するその1枚目のリリースには Mr G が決定している。これは如何に HOLIC が Mr G に信頼をおいているかということを証明している。2年前の 〈Rekids〉 の日本ツアーでも Radio Slave と共に来日した Mr G の衝撃のライブは必見。ダンス・ミュージックの本場ロンドンで活躍する HOLIC を生で体感できる、この機会を絶対に見逃すな。

HOLIC LOVES OSAKA

2012. 01.20 (Fri) @ SECRET VENUE

Mr.G, Tomoki Tamura, Kazuya Ninagawa & SYNYA, KUNIMITSU & YASUHISA, FUMI

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HOLIC LOVES TOKYO

2012. 01.21 (Sat) @ WOMB

Mr.G, Tomoki Tamura, KIKIORIX, Bearight, Stereociti, Satoshi Otsuki, and more

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