Special Report : WOMB ADVENTURE '10

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Line-up:
[WOMB WORLD WIDE AREA]
RICHIE HAWTIN presents PLASTIKMAN LIVE, CARL CRAIG, GAISER, PACO OSUNA, ROBERT DIETZ

[WOMB RESIDENTS with SPECIAL GUESTS AREA]
CROOKERS , RONI SIZE, SHINICHI OSAWA, DEXPISTOLS, MASATOSHI UEMURA, AKi

[LED VISUAL EFFECTS]
NUMAN , NAKAICHI(UNU)

[LIGHTING + LASER]
AIBA, SAITO

[ENTRANCE INSTALLATION]
YU MARUNO(GLMV INC.)

[MARLBORO BOOTH]
MASOMENOS, SATOSHI OTSUKI, KIKIORIX, TAKUYA, MEME



WOMB ADVENTURE '10 Official Site : http://wombadventure.jp


Photo by STRO!ROBO, MARK OXLEY, HIDEYUKI UCHINO, CJ TEAM & HIKARU(CYBERJAPAN)
Text by chelcom

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今年10周年を迎え、DJ Magの世界のランキングTOP3にも名を連ね、その名は日本だけではなく世界にも着実に広がりつつあるWOMB。そのWOMBが今年で3回目となるWOMB ADVENTUREを幕張メッセで開催。今年もWOMBのコネクションならではの豪華なラインナップとなっていた。

注目すべきヘッドライナーは、PLASTIKMANのライブパフォーマンス。2004年カナダ・モントリオールで行われたフェスティバル"MUTEK"でのライブパフォーマンスを最後に活動をストップしていたRICHIE HAWTINのプロジェクトであるPLASTIKMANが、今年3月ドイツ・マンハイムで行われた"Time Warp2010"で突如活動を再開し、世界各地のビックフェスティバルでPLASTIKMANプロジェクトを遂行。
その世界ツアーの最後の場として選ばれたのがWOMB ADVENTUREなのである。
2年前に行われたWOMB ADVENTUREでの彼のレーベルm_nusの10周年ショーケースツアーでも、今回と同様に日本が最後のツアー国として幕を閉じたが、RICHIE HAWTINにとって日本という国は、それだけ特別な思い入れがある国なのであろう。




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事前のインタビュー で、何故今このタイミングでPLASTIKMANのプロジェクトを再開するのかRICHIE HAWTINにインタビューする事が出来たのだが、PLASTIKMANのプロジェクトを休止した2004年の頃と比べると格段に日本でのRICHIE HAWTINの知名度も広がっているが、彼がPLASTIKMANである事の認知度はRICHIE HAWTIN名義に比べるとまだまだ浸透していない様に見受ける。

90年代初期の頃からの往年の彼のファンも日本には大勢いるが、彼の事をRICHIE HAWTINとしてしか知らない新しい世代のダンスミュージック・シーンにいる彼のファン達に、どの様なアプローチでPLASTIKMANのプロジェクトを行うのか、また日本では14年ぶりとなるPLASTIKMANのライブに、わたしは期待に胸を膨らませて幕張メッセへと足を運んだ。

会場に着くとLEDやフルカラーレーザー、華やかなライティングの演出等と共にWOMB WORLD WIDE AREAではROBERT DIETZからデトロイトテクノの重鎮であるCARL CRAIGへとつながり、もうひとつのフロアであるWOMB RESIDENTS WITH SPECIAL GUESTS AREAでは、WOMBを基盤に活躍し、日本を代表するアーティストAKi、それからドラムンベース界において欠かせない重要人物であるRONI SIZEがプレイしており、どちらのフロアも各シーンの発展に欠かせない重要なアーティストが各フロアを大いに湧かせていた。
会場は既に混雑しており、年々来場者数が増えている事にWOMB ADVENTUREの名が浸透している事を感じる。

WOMB WORLD WIDE AREAでNUMANによる迫力あるVJを目で追いつつ、CARL CRAIGのプレイを少し体感し、GAISERのライブが始まり、彼の持つ独特の浮遊感漂うライブセットを堪能していたのだが、喫煙所があるMarlboro Boothの方で前日の金曜日にWOMBのレジデントパーティーである、石野卓球氏のパーティーSTERNEでプレイしていたMASOMENOSがシークレットでプレイをしているとの事で、そちらに移動。この様なサプライズがあるのも、WOMB ADVENTUREならではであろう。ちなみにMarlboro Boothでは、他に新鋭SATOSHI OTSUKI、KIKIORIX、TAKUYA等がプレイしていた。




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2008年に突如として現れたMASOMENOSは、男女2人組からなるユニットで、その個性的な音楽性で様々なトップアーティストからも絶賛され、世界中で絶大な人気を誇り、確実にシーンに次世代のアーティストとして斬新な風を吹かせている。パリに路面店を構えアパレルブランドも展開し、世界中に向けてアートや音楽を発信してるマルチな才能を持つ新進気鋭のアーティスト。可愛らしいインパクトあるキャラクターやサイケでファニーなレコードジャケットを、レコードショップで見かけた事がある人は多いのではないだろうか。
ちょっとオシャレなテックハウス中心でありながらディープでミニマルなリズムの中で捻りの利いたファンキーでドロっとしたテイストのハウスグルーヴを持つプレイは、とてもダンスし易く、本人達もとても楽しんでプレイをしていた。

MASOMENOSのプレイを楽しんでる間に、いつの間にかPLASTIKMANのショーの時間が近づいて来たので、WOMB WORLD WIDE AREAの方へ移動。
PLASTIKMANのサウンドも映像もしっかりと堪能したい為、フロアの真ん中を陣取りショーが始まるのを待つ。リリースされたと同時にダウンロードしたPLASTIKMANのライブ会場で使用出来るアプリSYNKも、ようやく体験する事が出来る。




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フロアが真っ暗になり大きな歓声が沸き起こる中、iPhoneのWi-Fi接続の選択肢の中に" PLASTIKMAN "という名前のWi-Fiがある事を確認しPLASTIKMAN Wi-FiにコネクトしアプリSYNKを起動。アプリの画面が切り替わると同時に音楽が鳴りアルバム"Closer"から「Ask Yourself」とLEDスクリーンに映し出された真っ赤な目映い光と共にショーが幕を開けた。
わたし自身PLASTIKMANのショーを体験するのは初めてなのだが、始まってすぐに想像を超えてるパフォーマンスに鳥肌を覚えた。
LEDスクリーンが半円柱に形取られており、RICHIE HAWTINはその裏側にいる模様。SYNKの構造全てを理解出来た訳ではないが、アプリを見ると1番上にBPMが表示され音の数であろう数字が実際に演奏されてる曲の音数と同時に増えており、その下に曲名が表示され1番下に小節数の様な物とループの名前の様な物が表示されていた。これらは全て実際に演奏されてる曲と映像と一寸の狂いも無く同期されており、PLASTIKMANとiPhoneユーザーとを繋ぐインタラクティブツールとなっていた。
このアプリは途中場面が何度か変わり、操ってるパラメーターの名前であろうものや、ドラムマシンと同期してる色のついたパネルが出て来たり、kameraという場面に切り替わるとステージの裏側のPLASTIKMANの映像にアクセスする事が出来、LEDのカーテンの裏側にいるRICHIEを垣間見れる仕組みになっていた。



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始まって暫くすると、これからという時に途中トラブルがあり、ライブがストップしてしまった。フロアからRICHIEに声援を送るファンが居るなか、5分ほどであっただろうか、ライブ再開。
PLASTIKMANの曲だけではなく、F.U.S.E名義の曲も使っておりノスタルジック感じさせる内容となっていた。映像はPLASTIKMANのシナプスの様な役割を果たしていて、一見とてつもなく美しいサイケデリックな映像に見える気がするが、時々見せるエグみのある映像にはPLASTIKMANの心の奥底にある陰の部分を感じた。ミニマルなリズムとアシッドサウンドで構築されたサウンドは昔と変わらずPLASTIKMANが今もなお健在である事を象徴していた。

ライブも終盤に差しかかり、アプリを覗いて見ると音と共に何かの数字がカウントダウンに向かって行った。数字の数がスピードを増して着地点に近づいて行く様は、ショーの終わりに向かってカウントダウンしており、もう終わってしまうのかと、とても寂しい気持ちにさえなった。
アプリの数字が0を表示すると同時に音が止み真っ暗になり、これで終わりなのだろうかと思ってると、ステージ上に何処から現れたのであろうRICHIEが姿を見せ、ドラムマシンでPLASTIKMANのヒットチューンである'Spastik'をプレイしだした。
これまでの時間は姿を見せずにテクノロジーというツールを通して、わたしたちに魅せていたショーの最後を盛り上げようと自分自身が登場し力強く演奏する姿は、とてもヒューマニズムを感じた。
映像の方もPLASTIKMANの過去にリリースした曲のタイトルや様々な風景などが走馬灯の様に映し出され、どこか懐かしい気分にさせられる内容で、それは刹那的な記憶のエンドロールの様に感じた。
90分という時間は瞬く間に過ぎ、後ろ髪を引かれる思いでショーは幕を閉じ、あちこちから歓声が沸き起こる中、私はただただ呆然としてしまった。



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PLASTIKMANのライブは、想像以上のもので、テクノとかミニマルとか、そういったカテゴライズの次元を超越し、聴覚視覚は勿論の事、体全てで体感出来る最先端のテクノロジーを屈指し彼のアシッドサウンドを表現したエクスペリメンタルな芸術であり、きちんとエンターテイメントショーにもなっており、とにかく圧巻であった。
PLASTIKMANの音楽を知らない人にも映像で楽しめる様な仕組みになっていたし、ライブアーティストはフロアにいる観客と少し距離がある印象をいつも感じるが、アプリを使う事によってオーディエンスも少しだけPLASTIKMANの気持ちになれたのではないだろうか。
色んな事が完璧で隙がないショーに、途中の機材トラブルは確かに残念ではあったが、そんな事は微塵も感じさせない内容であった。
彼が何かのインタビューで、自分の事を知ってる人が増え世代も跨って来ている事に対し、自分の事をRICHIE HAWTINとしてしか知らないファンの為にも昔から彼のファンの為にも、彼の歴史に関わる人たち全てを、彼の歴史の最初のポイントへと"連れて帰って"、そして18年にわたる音楽/写真/映像を通じて、みんなの中のPLASTIKMANを2010年の存在へとアップデートすることが必要だと思っているんだと言っていたが、まさしくその通りのパフォーマンスだったと思う。
RICHIE HAWTINは、90年代の頃と比べると比べ物にならない位の大スターとなった。がしかし、このパフォーマンスを体験して、コンセプトを大切にしている彼の伝えたい事は何1つ変わってないという事を確信した。

自分自身のセルフプロモーションもとても上手い人物であり、彼自身がコマーシャルにもなり、このようなディープで普段のRICHIE HAWTINの活動より、よりアーティスティックなプロジェクトもエンターテイメントとして完成させ、世界中の色んな人々とそれを共有し繋げ広めていこうとしてる。
彼は誰よりも先に進んでいる人物だと思うし、まるでタイムマシーンに乗って時代を行き来し、色んな物事をコントロールし皆の心を1つにする実験をしにきた科学者のよう。
それは、ひっそりとサード・サマー・オヴ・ラブを起こしてるのではないのだろうかという錯覚さえも感じた。

わたしはこのカッティングエッジなスタイルのショーを体験出来た事を心から感謝し、次なるPLASTIKMANの、そして偉大なる時代の先駆者であるRICHIE HAWTINの新たなプロジェクトを心待ちにしたい。一体次はどんな事をやってくれるのだろうか。

そんな気持ちの中、WOMB ADVENTUREは最後のPACO OSUNAがプレイを続けており、彼のダンスブルなプレイでフロアのクラウド達は最高潮に達していた。
最後は出演者やスタッフの面々がブース内に現れ、とても和やかな雰囲気で今年のWOMB ADVENTUREは幕を閉じた。
終演後PLASTIKMANのCDとサインペンを片手にRICHIE HAWTINにサインをお願いしていた男の子がとても印象的だった。

次世代のダンスミュージックシーンに繋がっていくであろうこのフェスティバル。
次はどんなADVENTUREが待っているのか。来年の開催も是非期待したい。



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STRO!ROBO, MARK OXLEY, HIDEYUKI UCHINO, CJ TEAM & HIKARU(CYBERJAPAN)


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